連続テレビ小説「なつぞら」第43話「なつよ、東京には気をつけろ」【第8週】

子供部屋

明美「あっ やっぱり うまいなあ。」

なつ「下手だよ。 だから勉強してんのさ。」

明美「でも 楽しいんだべさ?」

なつ「もちろん… 絵を動かすのは楽しいよ きっと。 ん? どしたの?」

明美「なつ姉ちゃん…。」

なつ「ん?」

明美「私のこと 忘れないでね!」

なつ「何さ それ…。 忘れるわけないしょ…。」

明美「私は なつ姉ちゃんがいなかった時のこと 覚えてないから…。 ずっと なつ姉ちゃんは 私のお姉ちゃんだよ。」

なつ「当たり前しょ。 明美は ずっと 私の大事な妹。」

<そして 旅立ちの日は やって来ました。>

新牛舎

なつ「したら じいちゃん もう そろそろ行くわ。」

泰樹「おう…。」

なつ「じいちゃんも 送別会 来てくれたらいいのに…。」

泰樹「牛を ほっとけねえべや…。」

なつ「今まで ありがとうございました。」

泰樹「ハハ… そんな他人行儀な挨拶やめとけや。」

なつ「うん… また帰ってくるから。」

泰樹「気ぃ付けてな。」

なつ「うん…。」

富士子「なつ もう行くよ。」

なつ「はい。」

富士子「父さん… したら 悪いけど 留守番 お願いね。」

雪月

<その日 帯広の雪月で なつと雪次郎君の送別会と 夕見子ちゃんの合格祝が開かれました。>

雪之助「旅立つ3人の若人に これからの抱負 語ってもらいましょう! 夕見子ちゃんから。」

夕見子「どうも ありがとうございます! 一生懸命 勉強します。 雨にも負けず 風にも負けず 雪次郎にも なつの厚かましさにも負けぬ 丈夫な頭を持ちます。」

なつ「何さ それ!」

夕見子「そういう大きな人間に 私はなりたい!」

とよ「偉い! お見事! 十勝の女!」

妙子「これからは日本の女でしょ。 ねえ。」

夕見子「いや 世界の女を目指します。」

富士子「大げさな…。」

妙子「北大だもん 大げさじゃないわよ 富士子さん。 ねえ タミさん。」

タミ「ええ。 世界を平和にして下さい。」

正治「それは大げさだろ。」

とよ「よっ ガールズ・ビー・アンビシャス!」

雪之助「頑張れ~! 夕見子ちゃん!」

(拍手)

雪之助「え~ そして… お前も頑張れ 雪次郎!」

雪次郎「はい。」

夕見子「え~!」

剛男「おお~。」

雪次郎「俺の目標は… 北大出の夕見子ちゃんに おいしいって言ってもらえる 十勝のお菓子を作ることです! えっ… 何で? ダメかい?」

菊介「目標が 大きいようで小さいかもな。」

正治「あなたが言うことないでしょ。」

雪之助「菓子作りの基本は たった一人の客を思うことだ。 それでいい!」

悠吉「そのお菓子には うちの牛乳使ってくれや。」

雪次郎「もちろんです!」

とよ「よっ ボーイズ・ビー・アンビシャス!」

妙子「ちょっと お義母さん それ 意味分かってます?」

とよ「少年よ 世界は広い 女は一人じゃない!」

妙子「ん~… まあ 合ってます。」

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