連続テレビ小説「なつぞら」第65話「なつよ、アニメーターは君だ」【第11週】

(笑い声)

カスミ「ほら レミちゃん 咲ちゃんに頼んでみなさいよ。」

レミ子「え いきなりですか? こんな所で…。」

カスミ「そのために来たんでしょ 今日は。」

咲太郎「何だよ レミ子 俺に頼みって何だ?」

なつ「えっ もしかして 結婚…?」

咲太郎「おい まさかだろ それは!」

レミ子「え~!」

亜矢美「そうなの…!?」

咲太郎「違うよ 絶対違えよ…。」

レミ子「はい。」

カスミ「熱かん お願い。」

亜矢美「は~い。 今日はステージ?」

カスミ「うん。 フフ…。 実はね… レミちゃん 新劇やりたいんだって。」

咲太郎「えっ レミ子が?」

カスミ「あれ見て感動したんだって。 それでね 咲ちゃんの劇団に入りたいんだって。」

咲太郎「おお そうか!」

レミ子「今更 遅いかもしれないけど…。」

亜矢美「レミちゃんって 今 おいくつだっけ?」

カスミ「咲ちゃんと同じ。」

亜矢美「25か…。」

咲太郎「大丈夫だよ レミ子。 俺は応援するよ。 何もできないけど。」

レミ子「咲ちゃん… ありがとう!」

咲太郎「そうだ! レミ子だよ! レミ子でもいけるんだよ 漫画映画は!」

レミ子「えっ?」

咲太郎「レミ子も 絶世の美女になれるんだ!」

レミ子「私が絶世の美女に?」

咲太郎「いや… パンダかもしれない。」

レミ子「パ… パンダ?」

なつ「さ~て 私も頑張ろう。 ごちそうさまでした。」

亜矢美「は~い はいはい…。」

2階なつの部屋

<なつは それからも必死に きれいな線で動画を描く練習を 続けました。>

東洋動画スタジオ

試験会場

<そして 再び 試験に挑みました。>

下山「お~ 今日も決まってるね。」

なつ「おはようございます。」

下山「おはようございます。」

なつ「おはようございます。 おはようございます。」

なつ「奥原なつです。 よろしくお願いします。」

井戸原「座って。 はい それでは 制限時間は 今日一日の就業時間内 8時間。 それまでに 5枚以上の動画を 完成させるように頑張って下さい。」

仲「では 始めます。 よ~い スタート!」

<じいちゃん…。 じいちゃんは くわを手に まだ何もない大地を耕しました>

回想

泰樹「漫画か映画か知らんが 東京を耕してこい! 開拓してこい!」

回想終了

なつ<私は 鉛筆を手に まだ何もない世界を耕しています。 じいちゃんの歩いた道は まだまだ遠いけれど いつか そこに たどりつけるように…>

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