連続テレビ小説「なつぞら」第89話「なつよ、ワクワクが止まらない」【第15週】

咲太郎「おはようございます。」

「おはようございます。」

雪次郎「咲太郎さん あの人たちは?」

咲太郎「あの人たちは 効果音を作る効果さんだ。」

雪次郎「えっ 音も一緒にとるんですか?」

咲太郎「そうだよ。 セリフだけを入れ替えるわけには いかないんだよ。 向こうで レコードを流して 音楽も新しく入れるんだ。 だから間違えるなよ みんなに迷惑がかかるからな。」

雪次郎「はい…。」

遊声「さあ いこうか。」

一同「はい よろしくお願いします。」

遊声「はい。」

藤井・スピーカー『それじゃ 初めての方 セリフをしゃべる時は マイクに近づいて。 イヤホンから原音が出るので…』。

藤井・スピーカー『それを聞きながら 映像の口の動きと セリフを合わせて下さいね。 それじゃ いってみましょう。 回して下さい』。

(ノック)

遊声『ベティさんですか?』。

蘭子『ええ 私に何か?』。

遊声『仕事の依頼の伝言をもらったんですが』。

蘭子『あなたがレオさん?』。

遊声『ええ そうです』。

蘭子『早速だけど あなたを雇いたいの。 私の夫として』。

遊声『どういうことです?』。

蘭子『私と結婚して下されば それでいいの。 形式だけのことよ。 お待ちになって』。

遊声『(ため息)』

蘭子『息子のデービスです。 この子の父親になってほしいの』。

レミ子『おじさんは誰?』。

遊声『さあね。 おじさんにも分からない』。

蘭子『今日から あなたのお父さんよ』。

レミ子『お父さんは死んだよ。 戦争で英雄になったんだ』。

蘭子『デービス さあ また あっちに行ってなさい』。

遊声『お気の毒に』。

蘭子『その死んだ父親の父親 つまり あの子の祖父は 鉄道会社を経営している大富豪です。 そして もうじき あの子を 私から奪いに来るんです。 私は あの子を 手放すことなんてできない。 あなたに守ってほしいの』。

遊声『そういうことなら判事に頼むべきだろ。 俺じゃない』。

蘭子「無理なの!」。

(いななきの声まね)

蘭子『あっ レオさん 来ましたわ!』。

島貫『さ~あ 今日こそは 孫を返してもらおうか』。

蘭子『返す?』。

島貫『判事から 法律上の許可を取ってきたんだ。 諦めるんだ。 あんたには もう 子どもを扶養する権利は…』。

蘭子『判事から お金で買ったの?』。

島貫『ハッハ~ 何を言うかね。 話は終わりだ! さあ ジョージ とっとと…』。

遊声『おいおい ちょっと待ってくれ』。

島貫『あっ ああ… おお… あんたは…』。

蘭子『あの子の… あの子の新しい父親です』。

島貫『あんたの… 新しい男か? ハハ。 それじゃ 考えるまでもない。 ますます ここには…』。

遊声『力ずくで 子どもを奪うことはないだろう』。

雪次郎『あんたは引っ込んでろよ! ゴロツキだろ? 痛え目に遭うぜ。 ウッ…』。

藤井「ダメだ! ああ ストップ! ストップ! ちょっと止めて。」

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