喫茶店・リボン
麻子「仲さん この作品だけは 何があっても 最後までやらせて下さい。 お願いします。」
仲「何か 勘違いしてるよ。 僕は 君たちの邪魔をする気は ないんだから。」
麻子「みんなで決めたとおりに作らせて下さい。」
仲「それも分かってるよ。 だけど 君も あの坂場君に 随分 影響 受けてるみたいだね。」
麻子「初めは 私も疑ってました。 坂場さんと奥原さんの熱意は本物です。 あの2人は ずっと先に向かって アニメーションのことを考えてるんです。」
仲「君が そこまで思うなんて…。」
麻子「イッキュウさんは ともかくとして… 奥原さん… なっちゃんのことを 最初に認めたのは仲さんじゃないですか。」
中庭
坂場「僕はもっと あなたには 仲さんたちとは違う アニメーターになってもらいたい。」
なつ「どんなアニメーターですか?」
坂場「世界の表も裏も描けるような 現実を超えた現実を見せられる それを 丸ごと 子どもたちに 体験させることのできるような アニメーターです。」
坂場「僕も そういう演出家に なりたいと思っています。 一緒に 作ってほしいんです。」
なつ「一緒に…。」
坂場「一生をかけても あなたと作りたいんです。」
<なつよ 古い人間の私は 腰が抜けたぞ。>