連続テレビ小説「なつぞら」第93話「なつよ、恋の季節が来た」【第16週】

なつ「えっ まさか 本気で好きなの?」

雪次郎「まさか! 俺が相手にされるわけねえべや。 役者として憧れてるだけだ。」

夕見子「女優か…。 なつは いないの? あっ いるんだ!」

なつ「何も言ってないべさ!」

夕見子「いるから言わないんだべ。」

雪次郎「えっ 誰 誰 誰 誰 誰…! 会社の人?」

夕見子「この前 みんなで踊った時にいた人かい?」

雪次郎「あっ…!」

夕見子「もしかして あの…。」

雪次郎「堀内さん!」 夕見子「イッキュウさん!

夕見子「イッキュウさん?」

なつ「違う! そんな話するなら帰るよ! 違うから…。 今は 絵で つながっている人がいるだけで 十分だから。」

雪次郎「なっちゃん… それはダメだ。 もう天陽は諦めれや。 あいつは もう人の旦那だ。」

なつ「な~して そんなこと言うかな…。」

雪次郎「違うのか?」

夕見子「違うみたい。 傷口に 塩塗っただけ。」

雪次郎「あっ ごめん…。」

なつ「もう いいから。 これから どうする?」

雪次郎「えっ 夕見子ちゃんのことかい?」

なつ「今日のこと。」

夕見子「バカ。」

雪次郎「あっ 映画でも見に行くか!」

2人「映画?」

雪次郎「それしかねえべ 休みの日は! ハハ!」

映画館

<それから3人は 映画を見に行きました。>

雪次郎『君の瞳に住むために ここを出国するだけだ』。 『やっと手に入れた』。 『君の瞳に… 入国する』。

夕見子「雪次郎。」

雪次郎「ん?」

夕見子「あんた 何ブツブツ言ってたの? 気持ち悪い!」

雪次郎「吹き替えの練習だわ。 役者の唇に合わせて 字幕読むのさ。」

なつ「勉強のために 映画見てんだ。」

雪次郎「まあ 少しでも役に立てばと思って。」

なつ「努力してるんだね。」

雪次郎「うん。」

夕見子「迷惑だってば…。」

雪次郎「えっ そんなに聞こえてた?」

なつ「うん。」

川村屋

玄関

夕見子「あっ ここが川村屋?」

なつ「うん。 せっかくだから ここで食事しようって思って。」

ホール

野上「いらっしゃいませ。」

なつ「あっ 野上さん。 私の姉妹の夕見子です。」

野上「どちらですか?」

なつ「こちら。 こっちは雪次郎。」

野上「分かっております。 姉ですか? 妹ですか?」

なつ「あ… 同い年です。」

夕見子「双子です。」

野上「さようでしたか。 東京に遊びにいらしたんですか?」

夕見子「駆け落ちです。」

なつ「冗談です!」

野上「全く ついていけません。」

なつ「私も。」

雪次郎「野上さん ご無沙汰してます。」

野上「よく この敷居が またげましたね。」

雪次郎「えっ…。」

野上「冗談です。 どうぞ。」

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