柴田家
牛舎
菊介「いかった いかった とにかく無事で。」
悠吉「おやっさんが 搾乳の時間に この牛舎を空けるなんて めったにないことだ。 それが どういうことか分かるべ なっちゃん?」
なつ「悠吉さん 菊介さん 心配かけて ごめんなさい。」
悠吉「なんもだ。」
菊介「俺たちは仲間だべ。」
(鳴き声)
なつ「はい。」
泰樹「何もないけど 飯食ってってくれや。」
悠吉「ああ…。」
なつ「ただいま! ごめんね。 私が大丈夫なら きっと お兄ちゃんや千遥も大丈夫。 そうよね? そう思うでしょ? だから 大丈夫。 私は ここにいる。 いても いいよね?」
泰樹「なつ。」
なつ「はい。」
泰樹「ちょっと来てみろ。」
泰樹「ハハハハ…。」
なつ「これは 何?」
泰樹「わしの夢じゃ。 バターチャーンだ。」
なつ「バターチャーン?」
泰樹「牛乳から バターを作る道具じゃ。 日本一の… いや いや いや… 世界一のバターを作るんじゃ。」
なつ「世界一のバター!?」