連続テレビ小説「ちむどんどん」102話「君と僕のイナムドゥチ」

沖縄料理店・ちむどんどん

ちむどんどんオープンまで あと1週間。 食材選びも 最後の段階です。

暢子「うん かつお節は 焼津の厚削りのもの 小麦粉は 国産の中力粉がいいと思う。」

智「じゃあ それで手配しとく。 お安くしときますよ。」

暢子「ありがとう。」

矢作「おい 保健所と消防の許可 下りたか?」

暢子「保健所は 申請終わったんですけど 消防は まだ。」

矢作「先週から 何回も言ってんだろ。」

暢子「すいません。 バタバタしていて 今日こそは…。」

矢作「それから 頼んどいた 1キロの 軽量カップと 10キロの秤 買ったか?」

暢子「あっ すいません。」

矢作「そんなんで オープン間に合うのかよ。」

智「文句ばっかり言ってないで 少しは 手伝ってくれても いいんじゃないですか?」

矢作「言われたことは やってるよ。 八百鶴君に言われなくても。」

智「今は スナガワフードです。」

矢作「はいはい。 2人とも 今は社長様でしたね。 3か月後に潰れてなきゃいいけどな。」

暢子「ストップ! 2人とも 落ち着いて。」

矢作「ケチケチしねえで バイト雇えば こんな もみ事に なんねえんだよ!」

智「うわっ…。」

(ドアが開く)

暢子「歌子!?」

智「何で?」

歌子「タイミング まずかった?」

暢子「あっ 矢作さん 妹です。」

矢作「妹?」

暢子「料理人の矢作さん。」

歌子「初めまして 比嘉歌子です。 姉が いつもお世話になってます。」

矢作「よろしく。」

智「何 恰好つけてるんです?」

矢作「別に 恰好なんかつけてねえよ。」

暢子「歌子 どうしたわけ? 急に。」

歌子「お願いがある。」

暢子「ん?」

歌子「うちを このお店で働かせてください。」

暢子「えっ?」

歌子「お店だけじゃなくて おうちのことも できることは 何でも手伝うから。 お願いします!」

暢子「ええっ!?」

比嘉家

優子「よかった。 無事 着いたんだね。」

暢子「お母ちゃんは いいの?」

優子「うちは 大丈夫。 良子とも話し合って それが 一番だということになって。」

暢子「それは デージありがちけど…。 どうして 教えてくれなかったわけ?」

優子「先に言ったら 気を遣って 断るかもしれないって良子が言うから。」

優子「歌子も 最近は調子いいし 疲れたら ちゃんと休むように 言ってあるから。 じゃあ 皆さんにもよろしくね。 じゃあね。」

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