山原高校
南高部員「爽やかな香りのケーキです。」
南高部員「さんぴん茶の蒸しケーキ いかがですか?」
珠子「全然 人が通らないですよ。」
早苗「やっぱり 親に裏で手を回してもらってる。」
暢子「もういいから。 わじわじーしてる暇ないよ!」
賢秀「やんばるそば 3つ!」
暢子「ニーニー!」
賢秀「おう。 ハッハッハ。」
早苗「お父さん!」
善一「早苗。」
善一「さっき 実施本部で聞いた。」
早苗「何を?」
善一「役員が スポンサーの屋良物産に気を遣って 南高が 有利になるよう計らったって。」
賢秀「はあ?」
役員「さすが 屋良社長!」
役員「ありがとうございます。」
早苗「ひどいよ。 あんまりさ。」
運営「善一さん ちょっと。」
善一「ああ… チバリヨー。」
暢子「南高も かわいそう。 ケーキ すごくおいしかった。 一生懸命 作ってた。 あの子たちも ちゃんと味で評価されようと思って うちらと同じように 頑張って準備してきたわけさぁねぇ。」
早苗「同情してる場合じゃない。 このままじゃ 1等賞は無理さ。」
賢秀「そういうことなら 任せとけ。 暢子 そば。」
暢子「そば?」
賢秀「祭りで覚えた バナナのたたき売り こんなところで役に立つとは 思わなかったヤッサー。」
智「たたき売りは 3日でやめたんだろ?」
賢秀「ヘッヘッヘッヘ…。」
暢子「何するつもり?」
賢秀「ヘッヘッヘ…。 さあ さあ さあ さあ ご来場の皆様。 今日は どこでも おいしいものが盛りだくさん。 中でも 食べ逃したらもったいなのが こちらの一品。 山原高校 料理部謹製 やんばるそば! みんな大好き やんばるそば! 地元で取れた食べ物を ぜいたく たっぷり盛り込んだ 本日だけのスペシャルそば!」
賢秀「あったかい出汁のきいた味わいは ちょっと よそでは食べられない! う~ん マーサン! 早い者勝ち 食べた者勝ち 数は限定 売り切れ御免! 麺の歯応え 深い味わい やんばる中の皆さんには 今日 ここだけのご提供! さあ さあ さあ さあ どうぞ どうぞ! 寄ってらっしゃい 見てらっしゃい!」
客「やんばるそば 1つ頂戴!」
賢秀「お~ 毎度! さあさあ 食べたい人は こちらへどうぞ。」
客「やんばるそば?」
客「食べてみる?」
智「いかがですか やんばるそば。 食べて行ってくださ~い!」
客「おいしそうだねえ。」
暢子「はい。」
珠子「ありがとうございます。 どうぞ。」
部員「おいしいですよ~。」
客「おいしいねえ。」
客「もっと食べたいヤッサー。」
2人「ん~!」
客「ん~!」
客「おいしいねえ。」
客「そば こっちも頂戴!」
珠子「いかがですか~!」
暢子「いかがですか どうぞ。」
珠子「食べてみませんか~?」
暢子「あっ 早苗。 ネギ切っといて。」
歌子「すごい人気。 暢ネーネー すごい!」
暢子「食べていって! おいしいよ。」
良子「暢子 ニーニーは?」
暢子「ニーニー? アイ あれ さっきまで 智と一緒に そこら辺に…。」
良子「…」
暢子「アイッ…。 ネーネー どうしたわけ?」
ひとみ「ちょっといいね? そば 3つ。」
暢子「いらっしゃいませ! はい どうぞ。」
暢子「どう?」