連続テレビ小説「ちむどんどん」63話「黒砂糖のキッス」

♬『イヤーサーサー』

♬『(アイヤー イヤーサーサー)』

♬『いちゅびぐぁや なぢち たしままてぃ かゆてぃ』

和彦「暢子は いつか沖縄に帰るの?」

暢子「今は こっちで仕事したい。 でも 昔より 今の方が やんばるのよさも 分かる気がする。 フフッ…。」

和彦「そうなんだ。」

暢子「和彦君のお父さんが そんなこと言ってたさ。」

和彦「うん…。 僕の父は 戦時中 沖縄の部隊にいたんだ。」

暢子「まさかやー。」

和彦「米軍が上陸する前に 配属が かわったから生きて戻った。 首里城の美しさが忘れられない。 沖縄の文化を 後世に語り継ぎたいって…。 僕は っ父の思いを 引き継ぎたいと思ってる。」

和彦「目の前の事件を 追うだけではなく 今の僕らの暮らしが どういう物語があって 成り立ってるのかを伝えたい。 東京中心ではなく 地域からの視点で 沖縄からの視点で伝えたい。 だから…。 いずれは 新聞社を辞めると思う。」

暢子「全然 知らなかった。 和彦君が そんな夢を持っていたなんて。」

和彦「あっ…。 懐かしい…。 暢子。」

暢子「うわあ…。」

和彦「不思議だね。 子供の頃に 沖縄で出会った僕らが 今は 鶴見で同じ下宿で暮らして エイサーを聴いてる。」

暢子「でも 和彦君は もうすぐ 鶴見とお別れだね。 引っ越しは いつ?」

和彦「夏が終わるまでには。」

暢子「であるわけねぇ…。 そうだ 引っ越す前に 海行こう。」

和彦「海?」

暢子「うん。 うち こっちに出てきてから まだ 一度も行ってない。 沖縄では 毎日見てたのに。」

和彦「行こう 夏が終わる前に。」

暢子「うん。 最後に パ~ッと騒ごう。 みんなで。」

和彦「2人でも いいけど。」

暢子「えっ? アガッ!」

和彦「大丈夫?」

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