連続テレビ小説「ちむどんどん」84話「あのとき食べたラフテーの」

(戸が開く音)

良子「どうして諦めるんですか! 私 比嘉暢子の姉の 石川良子です。 暢子が いつもお世話になっています。」

順次「アイヤー 暢子ちゃんのネーネー?」

良子「おばさん!」

多江「は…はい。」

良子「どうして すぐに警察に届けないんですか?」

多江「警察?」

良子「毎日 嫌がらせをされて このままでは お店を潰されてしましますよ。」

暢子「あ~! ネーネー! その話は駄目! やめて!」

良子「放して! 連帯するの! 弱い者同士でも スクラムを組めば…。」

暢子「駄目! 駄目ってば!」

良子「権利書を取られた相手に お店の前に ゴミを捨てられたり イタズラ電話とか 受けてるんですよね?」

暢子「違う!」

良子「私は 知ってるんです!」

多江「はあ?」

良子「おばさん。」

多江「はい…。」

良子「泣き寝入りしては いけない。 大きな力に 屈してはいけない! オーナーとして 正々堂々 出るとこに出て 戦うべきです!」

多江「オーナー?」

暢子「ストップ! そこまで! ネーネー。 多江さんは オーナーじゃない!」

良子「はっ?」

暢子「県人会長の奥さん 多江さん。」

良子「オーナーは 県人会長の奥さん…?」

暢子「違う 違う 全然違う!」

良子「じゃあ どのおばさん?」

暢子「銀座のフォンターナのおばさん! こっちは 鶴見の県人会長の奥さんの多江さん! 悪い人に嫌がらせを受けて お店が 潰れそうなほど デージ困ってるのは 銀座のフォンターナの 房子さん!」

一同「…。」

暢子「は~!」

多江「嫌がらせをせれてるって フォンターナのこと?」

暢子「うちは 何も言ってません。」

順次「言ったよ。」

トミ「言ったよね。」

順次「うん。」

暢子「言ってません! あ~! 時間がない! 行かないと! あ~! 家賃 置いておきますね。」

良子「暢子 どこ行くの?」

暢子「行ってきます!」

多江「今の話 もう少し詳しく教えてくださる?」

レストラン・フォンターナ

(ドアベル)

子分「オーナー 呼んでくれ。」

暢子「あれ 権田さんは…?」

子分「社長は 後からいらっしゃる。」

暢子「オーナーは 今 銀行に。」

子分「やっと 言うとおりに 権利書 買い戻す気になったか。 ちょっくら 待たせてもらうぜ。」

(ドアベル)

暢子「シェフ!」

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