連続テレビ小説「ちむどんどん」86話「しあわせのアンダンスー」

重子『またその苦労が果たして価値の あったものかなかつたものか、 そんなことなぞ 考えてもみぬ。』

東洋新聞
学芸部

和彦『色々のことがあったんです。 色々のことをして来たものです。 嬉しいことも、あつたのですが、 回想されては、すべてがかなしい』

回想

重子「私の人生は つまらないのね。 母さんの人生は 否定するのね。」

回想終了

和彦『私の魂はたゞ優しさを求めてゐた。 それをさうと気付いてはゐなかつた。』

和彦「優しさを求めていた…。」

あまゆ・2階

良子「忘れ物なし。」

暢子「ごめんね。 ゆっくり 東京案内もできないで。」

良子「ううん。 うちの勝手で 急に来ただけだから。 顔が見られてよかった。」

暢子「心配かけてるいるよね。 でも うちも ネーネーに会えてうれしかった。 ありがとう。」

良子「本当は もっと 暢子の力になりたい。 これは 恩返し。」

暢子「恩返し。」

良子「うちは 子供の頃から 一人で 何でもやらないといけない 人に頼ることは 恥ずかしいと思ってた。」

暢子「ネーネーは 優等生だったから。」

良子「ううん。 本当は 弱くて 欠点だらけの人間だのに。 今 うちが幸せなのは 家族みんなのおかげ。 何があっても うちの味方でいてくれるから。 もし みんながいなかったら 空回りして 失敗ばっかりだったと思う。」

暢子「…。」

良子「どうしたの?」

暢子「うち ネーネーの妹でよかった。」

良子「やめて。 もう 何で?」

暢子「うちも 失敗ばっかりさ。 もしかしたら この結婚も…。」

良子「何で?」

暢子「ん… 和彦君のお母さんの言うとおり うちと和彦君は 釣りあわない。 和彦君を 不幸にするかもしれない。」

良子「ありえん。 暢子には 値打ちがある!」

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