連続テレビ小説「ちむどんどん」86話「しあわせのアンダンスー」

暢子「どこに?」

良子「暢子と結婚できる人は 幸せ。 それは うちが保証する。」

暢子「何で 言い切れるわけ? うちは ネーネーみたいに 頭もよくない。 歌子みたいに 歌も上手じゃない。 ただの食いしん坊だのに どこに値打ちがあるわけ?」

良子「ここにある! このままの暢子でいい!」

暢子「いいわけないさぁ。」

良子「暢子は うちの大好きな自慢の妹。 誰が 何と言おうと 暢子は 暢子のままでいい。 何て言ったらいいわけ? 上手に言えないけど…。 とにかく うちは 本当に 暢子のことが大好きだから!」

暢子「ありがとう。」

良子「うまく言えなくて ごめん…。」

暢子「うちも ネーネーのことが大好きさ。 あいたっ!」

良子「アガッ! アガッ…。」

(笑い声)

暢子「ネーネー 来てくれて ありがとう。 もう大丈夫。」

良子「本当に?」

暢子「うん!」

良子「うん。」

暢子「ウフフッ…。 フフッ…。」

喫茶・サーカス

(ドアの開閉音)

マスター「いらっしゃいませ。」

和彦「ブレンドコーヒーを。」

マスター「かしこまりました。」

和彦「明日 フォンターナに来てほしい。」

重子「何を考えてるか分からないけど 私は…。」

和彦「もう一つ 暢子から提案がある。 僕と暢子と母さんと 3人で同居しよう。」

重子「同居!?」

回想

暢子「一緒暮らせば もっと お互いのことを 分かり合えると思う。 和彦君の子供の頃の話を 聞きたいし 沖縄にた頃の和彦君の話も してあげたい。」

和彦「何で そこまで。」

暢子「大好きな人のお母さんだのに。」

回想終了

マスター「お待たせしました。」

和彦「僕も まさかと思った。 だけど 暢子となら それもいいかなって。 どう?」

重子「どうって 急にそんなこと…。」

和彦「思い出したんだ。 僕らにも 家族で 楽しく過ごした思い出があったことを。」

重子「母さんにはない。」

和彦「暢子となら あのころみたいに また みんなで 楽しく暮らせるような気がして。 父さんが死んで 僕は逃げた。 母さんと僕は 価値観が違う。 住む世界が違うって決めつけた。 母さんの気持ちも 知ろうとしなかった。 ひどいことも たくさん言った。 だけど 母さんが ずっと 僕を愛してくれたから 今 僕は 人を愛することができる。」

和彦「 家族の幸せな思い出があるから 僕も 家族を持って 幸せになりたいって思える。 母さんへの感謝を 当たり前のことを 長い間 忘れていた。 母さんは 僕を産んでくれた この世 たった一人の大切な人。 これからは 決して 母さんを一人にはしない。 ありがとう 母さん。 明日 フォンターナで待ってる。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク