恵尚「お答えいたします。 5000個で ございます。」
恵里「何? 恵達 どういう意味?」
恵達「いくつ売ったら もうけが生まれる訳? それまでは 利益なんか ないでしょ。」
恵尚「お答えします。 3000個です。」
恵里「は? 3000個? じゃ 何? 3000個 売って やっと もうけが生まれるってこと?」
恵達「そうだよ 1個につき いくらだっけ?」
恵尚「150円のもうけで ございます。」
恵文「そりゃ 大変だねぇ。」
恵達「当たり前さぁ。」
恵里「3000…。」
恵尚「何 暗くなってる? 大丈夫って 人気に 火がつけば アッという間さ こんなの。」
恵文「そうか… そうだねぇ。 アッという間だよねぇ。」
恵尚「そうさぁ 軽い軽い。」
勝子「そうだね そうだよねぇ。」
恵尚「そうさぁ。」
恵里「火が つかなかったら?」
恵尚「ん?」
恵里「火が つかなかったら どうなるの?」
ハナ「ゴーヤーマンと借金が残るさぁ。」
恵里「え?」
勝子「そんなの 嫌。」
恵達「何で 今ごろ そんな事に 気づくわけ?」
恵尚「大丈夫 売れるよ! 大丈夫。」
ハナ「おばぁね こういうもん 作ったんだけど…。」
恵達「何? これ…。」
恵里「ゴーヤーマン?」
ハナ「これ 着て 営業するさぁ。」
恵達「誰が? …俺は嫌だよ。」
恵里 恵達 恵尚「最初はグー! ジャンケン ホイ! アイコでしょ! アイコでしょ! アイコでょ! アイコでしょ! アイコでしょ! アイコでしょ!」
恵達「か~っ! あ~あ! 嫌だ~!」
台所にて 恵文 勝子 ハナ
恵文「どうした?」
勝子「58個 売れたって 言ったでしょ。 私 10個 実は 買ったんだ。」
恵文「あれぇ。 実は 俺も 10個 買って 会社の連中に 配ったさぁ。」
ハナ「おばぁも 20個 買って 友達に 配ったさぁ。」
勝子「じゃ それで 40個? 恵里が 5つ買ったって 言ったでしょ。 私 さっき 恵達が 5個買ってきて 隠してるの 見たさ。」
ハナ「あれ? …て ことは?」
恵文「売れたのは 8つだけ?」
勝子「そうなるね。」
土産物屋
そして 翌日 決勝戦は 雨で 1日 延期になりました。
果たして これは 恵みの雨なのか それとも…
恵達「ぐれてやるからよ。」
1人素振りをする誠
『真剣な誠は いいなあ』と 恵里は 思っていました