北栄総合病院
ナースステーション
恵里「おはようございます!」
秀美「おはよう。」
恵里「おはようございます。 あれ? 村山さんは?」
りほ「あの…。」
祥子「あ。」
奈々子「上村さん。」
恵里「はい?」
秀美「辞めた あの子。」
恵里「え? …辞めた? え? どうしてですか?」
りほ「あの 上村先輩に『よろしく』って。『謝っといてくれ』って…。」
恵里「え? 何で?」
りほ「『上村先輩みたいに 笑顔は出来ない』って。 私には 無理だ』って。『看護婦に 向いてないんだ』と そう言ってました。 すみません。」
秀美「皆 はい 何やってんの? 仕事 仕事…。」
祥子「はい 倉田さん 行くよ。」
りほ「はい。」
病室
恵里「おはようございま~す!」
患者たち「おはよう。」
恵里「は~い 皆さん 検温ですよ。 はい お願いします。」
山浦「あら 今日は 新人さんは?」
恵里「あ はい チョット…。」
恵里「はい 昨日は チョット つらかった みたいだけど 今日はどうですか?」
ナースステーション
奈々子「婦長!」
秀美「ん?」
奈々子「何で あの子を 上村さんに つけたんですか? 考え おありだったんでしょう?」
秀美「うん。 村山さんはさ 引っ込み思案っていうか そういうところ あるでしょ?」
秀美「でも 看護婦だと それじゃ チョット つらいのよね。 仕事には なんの問題もないのよ。 ただ 患者さんも やっぱり 明るい子に みてもらいたいから つらいのよ 本人も…。 同じように 頑張ってるのにね。」
奈々子「はい そうですね。」
秀美「だからさ ノー天気なのと 組み合わせたら チョット うつるかもと思ったけど やあ 失敗だったなぁ。 まさか こんなに早く辞めるとは。 まだまだだな 私も 婦長として。」
病室
恵里「お変わりありませんね。 じゃ また 夕方 測りに きましょうね はい。」
(ぶつかる音)
恵里「あ すみません。」
一風館
ダイニング
柴田「そんなことが…。」
文也「なんか 見てられないくらい 落ち込んでたんですよ。」
恵達「だろうなぁ。」
柴田「きついなl それは…。」
文也「ええ。 だから 祥子ちゃんに『ゆがふ』に 連れてってもらった。 明日 恵里 休みだし。」
恵達「そうですか…。」