古波蔵家
勝子「そう お邪魔してませんか? いえ ご心配なさらんで下さい。 はい 失礼いたします。」
恵文「ダメ?」
勝子「どう?」
恵里「どこにも いないさ。」
勝子「まさか 本当に?」
恵文「つまらん事 言うんじゃないよ。」
恵里「私のせいだよね。 おばぁ…。 私のせいだね。」
恵達が小浜の写真を見て気づく
恵達「小浜じゃないのかな?」
恵里「え?」
勝子「小浜に? まさか?」
恵文「分からんよ。『おじぃのところ』って お墓の事かもしれないし…。」
恵里「あ そうか!」
勝子「どうすれば いい?」
恵文「勝子 宮良のおばぁのところに 電話しなさい!」
勝子「はい!」
恵文「昼までは いたんだね?」
勝子「ええ。」
恵文「恵達 飛行機と船の時間 調べなさい!」
恵達「OK!」
宮良のおばぁに電話する勝子
勝子「ありがとうございます。 はい 失礼いたします。『来てない 連絡もない』って!」
恵達「お父さん! 次の飛行機は 朝一になるけど 1人 1万5000円だよ どうする?」
恵達「1人 1万5000円 参ったな! 船もあるけど安いけど 12時間も かかる。」
恵文「そんなに?」
勝子「飛行機 2人分なら なんとか。」
恵文「そうか? じゃ 勝子と恵里 2人で行きなさい。」
恵里「私?」
恵文「俺と恵達は もっと那覇で捜してみるから。 見つかったら すぐに連絡するんだよ。」
勝子「はい。」
恵里「うん…。」
恵文「2人とも もっと しっかり!」
2人「はい!」
移動中の恵里と勝子
恵里「おばぁ いるのかね 小浜に…。」
勝子「どうかね?」
恵里「ひさしぶりだね 小浜。」
勝子「そうだね。」
小浜島
男「あれ? 恵里ちゃんに勝子さん。」
恵里「どうも…。 ウチのおばぁ 見ませんでしたか?」
恵里「おばぁ 見ませんでしたかね?」
勝子「おばぁ 見ませんでした?」
男「いや。」
恵里「すみません。」
勝子「恵里 お墓 行ってみよう。」
恵里「うん そうだね。」