コケる容子
恵里「大丈夫ですか?」
容子「あ 大丈夫 大丈夫。 慣れてるから。 じゃあね。」
再度コケる容子w
容子「すみません。」
琉美子「面白い人だねぇ。」
恵里「うん…。」
恵里「私さぁ 東京に来て なんか 感じたんだ。 ここには 私の居場所っていうか あるんじゃないかなって。 なんかさ 感じたんだよねぇ うん… なんか 感じた…。」
琉美子「そう…。」
恵里「試験の時も 思った。 いろんな所から 試験受けに来てるでしょう。 こういう人たちが 集まって この東京って あるんだなって なんか それって スゴイなって。」
恵里「いろんな人たちの いろんな気持ちが あふれててさ… だから なんか エネルギーみたいなものが あるのかなあって…。」
琉美子「そう…。」
恵里「ん?」
琉美子「私… 今日 ダメだった。」
恵里「え?」
琉美子「私は 東京にいるだけで なんか 緊張してしまって 昨日も ホテルで 全然眠れなかったし。 今日も なんか 周りの人が怖くて 気になってさあ 全然ダメだった。」
琉美子「私は ダメ いつも そうさ。 本当に 欲しいものは 手に入らないんだよね。 受かるのは きっと 恵里だよ。」
恵里「何 言ってるの? 大丈夫さぁ 絶対 大丈夫さぁ 琉美子なら…。」
琉美子「どうして?」
恵里「どうしてって。」
琉美子「何で そんなこと 分かるの?」
恵里「だってさぁ 琉美子は…。」
琉美子「ダメだったって言ってる人に 大丈夫とか 簡単に言わないで。 前にも 行ったけど恵里のそういうとこ チョット 嫌い。」
恵里「琉美子…。」
琉美子「悪気はないのは 分かってるけど チョット むかつく。 誠のことだって そうさ。」
恵里「誠?」
琉美子「誠に 社会人野球のテスト合格の事 『私に知らせろ』って 言ったでしょ?」
恵里「うん…」
琉美子「そういうの 本当に 嫌…。 恵里は 人のこと 考えてるつもりだろうけど かえって 人のこと 傷つけてることだってあるんだよ。」
恵里「琉美子…。 ごめん…。 ごめんなさい。」
琉美子「もう いいよ 私も 言いすぎた。 チョット イライラしてたからさぁ。 ごめん。」
恵里「ううん。」
琉美子「行こう そろそろ 時間だから…。」
恵里「うん。」