グアテマラ
恵里「なんか 私 我慢してるけど 文也君の顔 見るたびに どんどん好きになってしまって どうしていいか分からないんです。」
容子「そっか… つらいねぇ それは…。 近くにいるっていうのが またね。」
恵里「はい。」
真理亜「分かってて 行ったんでしょ?」
恵里「それは そうですけど…。」
容子「でもさ もう 思いきって スパッと言っちゃえば 自分の気持をさ。 …ねえ。」
真理亜「そうそう スバ~ッとさ。 そうすりゃ あきらめつくわよ。」
恵里「ひとごとだと思って…。」
真理亜「当たり前だっつううの。」
容子「うん でもさ そんなふうに 思いを 胸に秘めるってのも あまり はやらないよ 恵里ちゃん。」
恵里「え? そんな はやりとか あるの?」
容子「いや そうれはさ…。」
真理亜「そういうさ『私 好きなんですけど 言えません』みたいな女ってさ 向こうから言ってくるの 期待して 待ってんのよ。」
真理亜「『私は いいんです』とか言ってさ 全然 よくないのよ。 あれでしょ? 安い恋愛ドラマの 気分とかに なってるんでしょ? どうなのよ? その辺は。」
容子「あ 涙腺のスイッチが入っちゃった。」
真理亜「え?」
真理亜「分かったわよ やめなさいよ その 泣くっていう脅しは…。 分かったわよ 優しくするわよ。」
恵里「そうして下さい。」
容子「そうか… 言えないか…。」
恵里「はい… あの…。」
容子「なあに?」
恵里「やっぱり 泣いてもいいですか?」
真理亜「は?」
恵里「泣きますね…。」
真理亜「泣いてんじゃないのよ もう…。」
北栄総合病院
恵里は 職場では 決して 涙は 見せませんでした。
以前の 容子さんに言われた『仕事に プライベートを持ち込む女は嫌いだ』という言葉を ちゃんと 守っていたのです
一風館
グアテマラ
なので 真理亜さんと 容子さんは 毎日のように つきあわされて しまうのでした。
恵里「聞いてます?」
2人「はい!」
さて 恵達は…
恵達「あ!」
そして そして 皆様 お待ちどおさまでしたねぇ。
ついに… ついに…
ハナ「東京行き 1枚 もらおうね おばぁ割引で。」
恵里! いま 行くからねぇ
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