止まりませんでした。 この時間が 永遠に続けばいいのに ずっと 続けばいいのに… そう 恵里は 思っていました。 だから 話しつづけたのです
恵里「そんなことないよ。」
文也「そんなことあるよ。 ね そのビデオかなんか ある? 見せてよ。」
恵里「絶対 ヤダ!」
文也「何で? 見たいよ 見せてよ。」
恵里「ヤダ~!」
文也「見せてよ。 何で… 見せろよ。」
恵里「ヤダ~!」
文也「見せろよ。」
遥「上村先生!」
文也「あ ごめん ごめん。」
遥「ううん。」
文也「あ 彼女… 古波蔵恵里さん。 こないだ話した 沖縄の…。」
遥「うん。 こんばんは。」
恵里「こんばんは。」
遥「ここの 看護婦さんだったんだ?」
恵里「はい。」
遥「へえ…。」
文也「西宮 遥さん。」
遥「よろしく。」
恵里「よろしくお願いします。」
文也「じゃ 行こうか。」
遥「うん いいの?」
文也「じゃ… 恵里 また。」
恵里「うん。」
文也「ありがとう。」
遥「お疲れさま。」
恵里「お疲れさまでした。」
遥「面白いもの 見せてもらったなあ 今日は。」
文也「何が?」
遥「私が知らない 上村を2種類も。」
文也「え?」
遥「取り乱した上村と 子供みたいな笑顔の上村。」
文也「何だ それ。」
遥「あの上村の初恋の人ってさ。 上村の事 追ってきたの?」
文也「え? 何 言ってんだよ そんな訳 ないだろ。」
遥「そう? お酒… 飲みたいなあ。」
文也「え?」
遥「断んないで。」
文也「断ってないだろ。」
遥「そっか…。」
一風館
恵里「ただいま。」
古波蔵家
ハナ「あ 鳴るよ~。」
勝子「え?」
恵文「恵里かね?」
ハナ「そうさあ。」
(電話の呼び鈴)
恵文「あ 痛っ!」
勝子「もしもし? 恵里?」
一風館
恵里「お母さん…。」
勝子☎「どうしたの?」
恵里「うん…。」