ハナ「そして 歌舞伎も見たいし それから おばぁね 原宿にも行ってみたいさぁ それから 浅草 遊園地 動物園 それから 宝塚だって見たい。」
柴田「大変だ そりゃ…。 一日じゃ 回りきれないです。」
恵里「すみませんね 柴田さん。」
柴田「いえいえ 何 言ってるんですか。 ハハハハ 僕に 任せてください。」
恵達「ただいま。 あ おばぁ!」
恵里「お帰り。」
恵達「あ え? あ?」
ハナ「何 グジュグジュしてるか? ここへ来て 早く座りなさい。」
恵達「はい。」
席につく恵達
恵達「何で おばぁが いるの?」
恵里「え? よく分からない。」
恵達「はぁ…。」
北栄総合病院
ナースステーション
奈々子「点滴は そろった?」
恵里「はい OKです。」
奈々子「513号室のシーツは?」
恵里「用意しました。」
奈々子「あと 山田さんの食前薬も 忘れないでね。」
恵里「はい 任せて下さい。」
奈々子「あら 今日は 随分 元気ね。 何か いいことでもあったの?」
恵里「久々に おばぁに遇えたんです。」
奈々子「おばぁ?」
一風館
グアテマラ
真理亜「(ため息)あの…。」
ハナ「さてと ああ…。」
真理亜「え?」
ハナ「恵里の病院に行こうかね。」
真理亜「ああ 行ってらっしゃい。」
ハナ「どこにあるのかねぇ。 迷わなければ いいけどね。 年寄り1人で 大丈夫かねぇ。」
真理亜「あの その遠回しな言い方 やめましょう。 ね 行ってあげたいけど 私 忙しいので。」
ハナ「しかたないさ 1人で行こうかねL。 文也君にも 会いたいし。」
真理亜「チョット 待った。」
ハナ「なんね?」
真理亜「おばぁは 今の文也君 知ってるの?」
ハナ「知ってるさ。」
真理亜「病院 案内してあげます。」
ハナ「そうねぇ 悪いねぇ。」
真理亜「はい 私も 一応 どんな男か 見ておきたいしね。」
ハナ「ん?」
真理亜「いいえ 何でも… フフフフ。」
北栄総合病院
内科病棟
恵里「安藤さん 点滴取り替えましょうね。」
安藤「ありがとう。 今日は 採血しなくていいの?」
恵里「そんなにしてほしいんですか?」
安藤「恵里ちゃんの注射にも慣れたしさ。」
恵里「ホントですか? うれしいなあ。」
恵里。 待っていなさいよ~。 いよいよ おばぁの 腕の見せどころさぁ
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