あらすじ
光子(比嘉愛未)から、雪次郎(山田裕貴)が川村屋を辞めると聞いたなつ(広瀬すず)は、雪次郎をアパートから風車へとつれてくる。芝居の道に進む決意を固めた雪次郎を必死に説得するなつ。しかし、本人の意思が固いうえ、咲太郎(岡田将生)も本人の意思を尊重すべきとなつに伝える。なつが職場でため息をついていると、茜(渡辺麻友)がやってきて、坂場(中川大志)のことで悩んでいるのかと興味深そうに尋ねてきて…。
73話ネタバレ
川村屋
応接室
光子「雪次郎君が 急に ここを辞めるって言いだしたのよ。」
なつ「えっ!? 雪次郎君が?」
光子「お芝居をしたいからって。」
なつ「えっ?」
光子「劇団の試験を受けたんですって。」
野上「誰かのいる劇団ですよ。」
おでん屋・風車
1階店舗
<雪次郎君が 川村屋を辞めて 役者になると言いだしました。>
咲太郎「お~ 雪次郎! 今日はご苦労さん。」
雪次郎「どうも。」
亜矢美「雪次郎君 あんた 思い切ったことしたね。」
カスミ「よく決心した。」
レミ子「あんたには負けないからね。」
なつ「ちょっと待って! 雪次郎君を 役者にはできません。」
咲太郎「なつ… どうして?」
なつ「どうしても! いいの? 本当に家族を裏切って。 雪次郎君が言ったとおり 雪次郎君と私じゃ違うしょ。 雪次郎君が 川村屋 辞めたら 帯広の家族が どんなに悲しむか…。 たった一人の跡取りでないの!」
雪次郎「そったらこと分かってるから 決心したんでねえか! 親を裏切るって 決心したんだわ…。」
なつ「そんなのダメだわ! ねえ お兄ちゃん お願い。 お兄ちゃんからも 雪次郎君 止めて。 説得して!」
咲太郎「それは できない。」
なつ「何で!」
咲太郎「今の雪次郎の言葉を聞いて どうして止められるんだ。」
なつ「雪次郎君が 川村屋を辞めるって言ってんの!」
咲太郎「雪次郎が どう生きるかは 家族でもなく 雪次郎が決めることだろ。」
雪次郎「咲太郎さん…。」
亜矢美「本当に よ~く考えなさいよ。 せっかく ここまで修業してきたんだから。 それを無駄にして 後悔しないようにね。」
雪次郎「はい…。 なっちゃん 本当に心配かけてごめん。」
なつ「そりゃ心配するわ そんなの…。」
カスミ「でも まだ 劇団に受かったわけじゃないんでしょ?」
雪次郎「受からなくても 川村屋には戻らんつもりです。」
なつ「ねえ 雪次郎君…。」
雪次郎「なっちゃん ごめんって…。 俺は もう 川村屋を裏切ってしまったんだわ。 俺の魂は もう 演劇の中に行ってしまったんだわ!」
なつ「それなら 真っ先に 帯広の家族に相談するべきでしょ。」
雪次郎「それは まだ ちょっと…。」
なつ「ねえ そこ! そこ迷っちゃダメでしょや!」