春子「昔の話よ 中2か中3の。」
アキ「写真 見たいな。」
春子「ないわよ。」
アキ「え~! 家に帰ったらある?」
春子「ない ない!」
アキ「嘘 嘘! 探せば一枚くらい あるでしょう?」
春子「いい加減にしなさい!」
(勉が驚いて琥珀を落とす)
春子「何なの?『海女になりたい』って 言いだして ちょっと 壁にぶつかったら 今度は何? アイドル? くっだらない。 ちょっと ちやほやされたからって いい気になってんじゃないの!」
アキ「違うよ。」
春子「違わない。 そんな 浮ついたもんばっかりに 興味 持たないで。」
アキ「海女は 浮ついてないもん。」
春子「そうですね。 海女は 海に潜って ウニ取りますもんねって バカ! そういうの へ理屈っていうのよ!」
(ドアが開く音)
大吉「ウーロン茶 ストレート!」
春子「あ!」
アキ「アイドルになりたいなんて 言ってないもん。」
春子「あったり前よ。 あんたみなたいな ブス なれる訳ないじゃないの!」
アキ「ブス?」
春子「ごめん。 あ 言い過ぎたかな?」
大吉「ちょっと どうしたの 春ちゃん。」
春子「いや いや いや。」
大吉「アキちゃん。」
(泣き声)
春子「泣くんじゃない!」
アキ「泣いでねえ。」
大吉「いやいや 泣いでるよ。 どうしたの? アキちゃん!」
(泣き声)
道中
アキ「うわ~!」
<かわいいと 言われた直後に ブスと言われ アキは すっかり 壊れてしましました>
アキ「(叫び声)」
アキ「え? どうしよう? 自転車で 帰ってきちゃったよ。 うわ~!」
喫茶・リアス
春子「はい よかったら どうぞ。 サービスね。」
大吉「ああ。 ありがとう。」
<母が 何故 あんなに動揺したのか アキには 全く 理解できませんでした。 アキは 考えました。 なぜ母は 突然キレたのか? ふに落ちない。 過去に春子が あんな理不尽な キレ方をした事が あっただろうか?>
道中
回想
春子「ん? こないだ テレビ直したばっかり。 駄目だ 使えない!」
春子「暑い! 岩手なのに バカみたいに暑い!」
春子「見たい番組 一っっもない!」
回想終了
<結構あった。 母は ちょいちょい 理不尽に キレる女でした。 でも今日は いつもと 何かが違った。 一体 何が 母の逆鱗に 触れたのか?>
(かもめの鳴き声)
(ベル)
アキ「安部ちゃん。」
安部「まめぶ 食べっか?」