連続テレビ小説「あまちゃん」55回「おら、スカウトされる!?」

漁協

菅原「という訳で 海女カフェは 足立君が担当しますので 今後は 足立君を通して やり取りして下さい。」

夏「うまく逃げたな 大吉。」

大吉「いやいや 北鉄も ちゃんと バックアップしますから。」

かつ枝「金 出すのか?」

吉田「チッ… 眼鏡会計ばばあ。」

弥生「はあ!? 今 何つった? え? 吉田 おい。 聞こえたど! おい おい!」

吉田「お金の事は まだ いいじゃないですか…。」

菅原「そうそう そうですよ そうですよ。 まずは… まずは 皆さんの夢物語ば 語って頂いて…。」

アキ「漁協を カフェに改装する事にしました。」

菅原「漁協って… え? ここか?」

美寿々「その方が安上がりだべって。」

かつ枝「あとは 今月中に 見積もり出すべって。」

大吉「現実的だな…。」

弥生「何!?」

4人「現実的だなって…。」

かつ枝「夢物語じゃねえど。」

<海女カフェ計画は 実現に向けて動き出しました>

天野家

アキ「おはよう!」

夏「おはよう!」

アキ「おはよう!」

春子「おはよう。」

アキ「あっ おじいちゃんから?」

春子「そう。 ケープタウンに 逗留してんだって。」

アキ「へえ~ すげえ。 この間まで インドだったのに。」

夏「何て書いてある?」

アキ「…読めない。」

夏「船の上だ書くからだ。」

アキ「✉『夏 春子 アキ 夏』。」

春子「アハハッ 夏 2回出てきたよ。」

アキ「✉『ケープタウンは真夏です。 フリース要らねえ』だって。『それから 春子 お誕生日おめでとう』。 あっ もう過ぎてる!」

夏「じぇじぇ。 すっかり忘れてた。 さすが 忠兵衛さん。」

アキ「何か プレゼント…。」

春子「いいよ 別に。」

アキ「ミサンガしかねえけど。」

春子「もう もらった。 勉さんと大吉さんから。」

夏「安く済ませやがって。」

春子「それより アキさ~ 葉書 もう一枚あるんだけど。」

アキ「え? じぇじぇ! じぇじぇじぇじぇ!」

春子「フ~フッフッフッ! 種市君から。」

アキ「やった~!」

種市✉『天野 元気か? 自分は今 ほとんど休みなく 働いてる。 滑走路の土台を造ってる』。」

学校

ユイ「『ここから 国際線が飛び立つと思うと 身が引き締まる思いだ。 天野も立派な南部ダイバーになれ』。」

アキ「さすが 先輩らしい直球メッセージだ。 ユイちゃんには?」

ユイ「届いてない。 あっ でも メールは毎晩してる。」

アキ「聞かなきゃよっかった…。」

<悲しいかな  種市君とユイの遠距離恋愛は 順調に進んでいました。 それが現実です>

ユイ「それよりさ お母さん 何か言ってなかった?」

アキ「…お母さん?」

ユイ「水口さんの事だよ。」

アキ「何も言ってない。 …っていうか あの人 ホントに スカウトマンなのかな?」

ユイ「信じてないんだ。」

アキ「そういう訳じゃないけど…。」

喫茶・リアス

美寿々「ねえ タクちゃんは 車 持ってる人?」

水口「いや 免許は持ってるけど。」

美寿々「嘘 じゃあ 私と駆け落ちしない?」

水口「え?」

美寿々「私の車 使っていいからさ シャコタンだけど。」

水口「いや でも 俺 ここ好きだし。」

美寿々「じゃあ 私と同棲しない? 私の車 乗っていいからさ シャコタンだけど。」

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