漁協
菅原「という訳で 海女カフェは 足立君が担当しますので 今後は 足立君を通して やり取りして下さい。」
夏「うまく逃げたな 大吉。」
大吉「いやいや 北鉄も ちゃんと バックアップしますから。」
かつ枝「金 出すのか?」
吉田「チッ… 眼鏡会計ばばあ。」
弥生「はあ!? 今 何つった? え? 吉田 おい。 聞こえたど! おい おい!」
吉田「お金の事は まだ いいじゃないですか…。」
菅原「そうそう そうですよ そうですよ。 まずは… まずは 皆さんの夢物語ば 語って頂いて…。」
アキ「漁協を カフェに改装する事にしました。」
菅原「漁協って… え? ここか?」
美寿々「その方が安上がりだべって。」
かつ枝「あとは 今月中に 見積もり出すべって。」
大吉「現実的だな…。」
弥生「何!?」
4人「現実的だなって…。」
かつ枝「夢物語じゃねえど。」
<海女カフェ計画は 実現に向けて動き出しました>
天野家
アキ「おはよう!」
夏「おはよう!」
アキ「おはよう!」
春子「おはよう。」
アキ「あっ おじいちゃんから?」
春子「そう。 ケープタウンに 逗留してんだって。」
アキ「へえ~ すげえ。 この間まで インドだったのに。」
夏「何て書いてある?」
アキ「…読めない。」
夏「船の上だ書くからだ。」
アキ「✉『夏 春子 アキ 夏』。」
春子「アハハッ 夏 2回出てきたよ。」
アキ「✉『ケープタウンは真夏です。 フリース要らねえ』だって。『それから 春子 お誕生日おめでとう』。 あっ もう過ぎてる!」
夏「じぇじぇ。 すっかり忘れてた。 さすが 忠兵衛さん。」
アキ「何か プレゼント…。」
春子「いいよ 別に。」
アキ「ミサンガしかねえけど。」
春子「もう もらった。 勉さんと大吉さんから。」
夏「安く済ませやがって。」
春子「それより アキさ~ 葉書 もう一枚あるんだけど。」
アキ「え? じぇじぇ! じぇじぇじぇじぇ!」
春子「フ~フッフッフッ! 種市君から。」
アキ「やった~!」
種市✉『天野 元気か? 自分は今 ほとんど休みなく 働いてる。 滑走路の土台を造ってる』。」
学校
ユイ「『ここから 国際線が飛び立つと思うと 身が引き締まる思いだ。 天野も立派な南部ダイバーになれ』。」
アキ「さすが 先輩らしい直球メッセージだ。 ユイちゃんには?」
ユイ「届いてない。 あっ でも メールは毎晩してる。」
アキ「聞かなきゃよっかった…。」
<悲しいかな 種市君とユイの遠距離恋愛は 順調に進んでいました。 それが現実です>
ユイ「それよりさ お母さん 何か言ってなかった?」
アキ「…お母さん?」
ユイ「水口さんの事だよ。」
アキ「何も言ってない。 …っていうか あの人 ホントに スカウトマンなのかな?」
ユイ「信じてないんだ。」
アキ「そういう訳じゃないけど…。」
喫茶・リアス
美寿々「ねえ タクちゃんは 車 持ってる人?」
水口「いや 免許は持ってるけど。」
美寿々「嘘 じゃあ 私と駆け落ちしない?」
水口「え?」
美寿々「私の車 使っていいからさ シャコタンだけど。」
水口「いや でも 俺 ここ好きだし。」
美寿々「じゃあ 私と同棲しない? 私の車 乗っていいからさ シャコタンだけど。」