連続テレビ小説「あまちゃん」71回「おら、東京さ行くだ!」

北三陸駅

ユイ「深夜バスにしない? 新幹線より安いし。」

大吉「駄目だ! ミス北鉄を バスなんかで 送り出す訳には いかねえ! 貸し切りだ。 臨時便 出すべ。」

ユイ「え~!」

大吉「第三セクター なめんなよ。」

アキ「大吉っつぁん…。」

大吉「わざわざ来たんだから わざわざ 北鉄さ乗って 帰ればいい。」

<という訳で 三陸海岸を 北鉄で下る ルートになりました>

大吉「おっ 8時半発の宮古行きさ乗れば 仙台さ 3時に着く。 そっから 新幹線で 2時間だべ。」

ユイ「畑野は何時ですか?」

大吉「9時20分だ。」

ユイ「じゃあ 私 畑野から乗るから。」

大吉「んで 新幹線の切符は アキちゃんさ 2人分 渡しておくべ。」

ユイ「あと2日か…。」

アキ「何だか 名残惜しいな。」

大吉「だったら 行かなきゃいいべ。」

客「すいません 切符 頂戴。」

ユイ「とにかく 1年 頑張ろうね。 1年は 何があっても 帰らないつもりで。 ねっ?」

アキ「うん。」

<出発の前日 アキは いつものように浜へ出て 思う存分 潜りました>

(拍手)

(拍手)

天野家
玄関

アキ「ばっぱ! ほら!」

夏「ああ!」

春子「お帰り!」

アキ「ただいま! ほら 見て。」

夏「何だや 随分 取ったな~!」

アキ「最期だからな。 本気獲(ど)りだ!」

春子「あ~ いいから 着替えておいで。」

アキ「分かった。」

縁側

アキ「あ~あ この景色も見納めか。」

春子「何? さみしいの?」

アキ「うん。 ねえ ママは東京来ないの?」

春子「え?」

アキ「来ればいいのに。 …っていうか おらが東京行ぐって言ったら ママも一緒に来ると思ってた。」

春子「そっか… そうだよね。 去年まで 東京で暮らしてたんだもんね。 え~ やだ 何で思いつかなかったんだろう。 そっか 確かに そういう選択肢もあるよね。」

アキ「ごめん 早く言えば よかったね。」

春子「そうだよ 早く言ってよ。」

春子「ちょっと考えていい?」

アキ「うん。」

春子「やっぱ いいや。」

アキ「え?」

春子「面倒くせえ。 こっちで暮らすわ。 あんたは 一人で大丈夫だけどさ 夏さん 心配だしさ。」

アキ「そっか。」

春子「あんたなら なんとかなるかもしんない。 夏さんが言うように あんたと私は違う。 娘だけど 全然違う。 だから アイドルになれる! …かもしんない。 頑張んな。」

アキ「ありがとう。」

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