連続テレビ小説「あまちゃん」74回「おら、奈落に落ちる」

スナック・梨明日

春子「ふ~ん…。 あっ そうだ。 あんた ユイちゃんから 何か 連絡あった?」

黒川家

アキ「ないけど…。」

病院

医師「意識が戻ったとしても 後遺症は残るかもしれない。 特に脳の疾患ですから 言語障害。 あと 手足の麻痺。」

スナック・梨明日

大吉「皮肉なもんだよな…。 あんなに 東京さ行きたがってた ユイちゃんが こんな事になるなんて。」

菅原「んだね。 アキちゃんは もともと消極的っつうか 付き添いみたいな 感じだったもんね。 あっ アキちゃん 変わりなかった?」

大吉「今朝の列車で行ったばかりだど。」

春子「う~ん…。 何か 変。 あの子 何か隠してる。」

黒川家

アキ「私の部屋は?」

黒川「ああ 出てった時のまんまだ。」

アキ「入っていい? 9月から 学校通うから。 かばんとか 必要なもの取りたいの。」

<最悪だ! 慰めでもらおうと思った自分が バカだった! 知りたくもねえ パパの秘密を知って かえって 荷物が増えちまった>

道中

回想

黒川「酒屋の娘なんだ。 今は コンビニになってるけど。 彼女も バツイチで…。 中学の頃 一緒に図書委員をやった仲で。 起こりがちなんだよな 同窓会っていうのは こういうの。」

黒川「これだけは言わせてくれ。 春子とは 去年の年末に 離婚が成立している。 同窓会は 1月4日 つまり 1分1秒たりとも 不倫じゃないんだ!」

アキ「お邪魔しました。」

回想終了

<ママ ユイちゃん 会いでえ。 夏ばっぱ 今すぐ 海さ潜りでえ。 陸(おか)は やんだ。 都会は こりごりだ>

「アキ? だよね? 三高の黒川アキだよね。 うわ~ どうしたの? 超 久しぶりじゃん。 元気?」

アキ「あ… ああ 元気 元気。」

<その子は こっちの高校のクラスメート。 いじめグループの主犯格で 陰で 私の悪口を 言いまくってた子です>

「ちょちょ… 何か あれでしょ? 東北か何かで 超人気なんでしょ? ネットで見たって 誰か言ってた。 すごいじゃん 超地味だったのに。」

「誰 誰?」

「黒川アキ 知らない? ネットアイドル。」

「マジで? アキバ系? グラビア系?」

「あ~何か 見た事あるような気がする。」

「写真 撮ってやるよ。 いいよね? ねえねえ どこ行くの? ちょっと。 待ってよ。 おい 調子こいてんじゃねえよ!」

(笑い声)

「言われてやんの。 ホントに アイドルかよ。」

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