翌朝
アキ「おはよう!」
2人「おはよう!」
アキ「みそ汁?」
しおり「実家から ネギ送ってきたから。 御飯は 小野寺ちゃんちのササニシキだよ。」
小野寺「うちは 農家だから。」
アキ「じぇじぇ! うまそうだ。」
真奈「めんたいこも あるとよ。」
喜屋武「島らっきょうと ゴーヤーの漬物もあるからさ。 はい これ チラガー。 豚の顔。」
アキ「え!?」
喜屋武「おいしそうでしょ?」
アキ「じぇじぇ。」
しおり「ねえねえ 昨日から 気になってたんだけど 何で いちいち『ぜ?』って言うの?」
アキ「『ぜ?』ああ『ぜ?』じゃなくて『じぇ』だ! 海女さんたちの しゃべる方言で びっくりした時に『じぇ』って言うんだ。」
しおり「『じぇ』」
喜屋武「面白いね!」
しおり「もっと びっくりした時は?」
アキ「『じぇじぇ』」
しおり「もっと もっと びっくりした時は?」
アキ「『じぇじぇじぇ』」
しおり「増えんのかよ。」
(笑い声)
水口「は~い 早割り発表しま~す。 天野アキは 1号室に入って下さい。 入間しおりと 小野寺薫子と同室です。」
しおり「じぇー 3人で 一部屋ですか?」
アユミ「部屋余っとんやし 2人ずつにしよう。」
水口「まだまだ増える予定なんだよ。 つうか 入間 お前 実家だろ? 何 勝手に泊まってんの?」
しおり「だって 一応 リーダーだし。」
水口「ここで暮らすなら 交通費返せよ 泥棒。 あと 天野。 これ見て 歌とダンス覚えて。」
アキ「アメ女。」
水口「『涙目セプテンバー』と『歴の上ではディセンバー』は 代表曲だけど カップリングの『ペンフレンドはバンクーバー』も聴いといて。」
しおり「ねえねえ 誰のシャドウ?」
水口「それは太巻さんが決める事だから。」
<シャドウというのは 正規メンバーが 病気や けがで抜けた時の穴埋め つまり ピンチヒッターです>
水口「奈落空いてるから 飯食ったら おいで。」
道中
アキ「おはようございます! おはようございます!」
東京EDOシアター
荒巻「♬『歴の上ではディセンバー でも ハートは』違う。 うん? ♬『暦の上ではディセンバー でも ハートは サバイバー』違うか。 ♬『暦の上ではディセンバー でも ハートは サバイバー』」
アキ「じぇじぇじぇ!」
荒巻「誰? おはよう!」
<いかに 芸能界に疎い おらでも その顔には ピンと来た>
荒巻「♬『歴の上ではディセンバー でも ハートは』」
<アメ横女学園のプロデューサーであり ハートフルの社長 荒巻太一(たいち)。 通称 太巻さん。 つまり 会社で一番偉い人>
荒巻「♬「師走は忙しい 町は慌ただしい』」
<ユイちゃん 事件でがす。 正式なメンバーですら なかなか 会ってもらえない太巻さんと なぜか今 奈落に2人きり>
荒巻「ねえ ガール!」
アキ「はい!」