連続テレビ小説「あまちゃん」74回「おら、奈落に落ちる」

まごころ第2女子寮

アキ「(泣き声)」

水口「えっ 何 お父さんに会えなかったの?」

アキ「(泣き声)」

水口「泣いてちゃ分かんないよ。」

アキ「ここ どこですか?」

水口「谷中。 GMTの合宿所。 入って。」

アキ「失礼します。」

アユミ「こんばんは。」

水口「おいおい こんな時間に そんなもん食うなよ。」

アユミ「すんません。」

水口「さっき バイトでいなかった徳島の子。 ほら 自己紹介。」

アユミ「(ため息)ヤットサー ヤット ヤット! はい! 宮下アユミ 19歳 徳島県で アイドルグループ うずしお7(セブン)のリーダー やってました! ヤットサー! …はい。」

アキ「岩手県北三陸市から来ました 天野アキちゃんこと 天野アキです!」

水口「あれ? 何か それっぽくなってない?」

アキ「ヘヘヘ…。 みんな ここさ住んでるんですか?」

水口「地方組は 大体そうね。」

アユミ「あと 親に見放された奴(やつ)な。 お風呂ないけん 銭湯か 劇場のシャワー使いようわ。 あと 冷蔵庫は共同。 誰と相部屋なん?」

水口「部屋割りは明日やろう。 とりあえず 今日は 俺の部屋でいいよね。 荷物 ここに置いといていいから。 こっち。」

アキ「『俺の部屋』?」

<夏ばっぱ 事件でがす。 お父さん以外の男性と 同じ部屋で寝るなんて。 その距離 僅か 30~40cm。 事件ってほどじゃねえが 大ピンチでがす。 どうすべえ いきなり襲われだら どうすべえ>

アキ「いや いや いや!」

<仮にも おら アイドルの卵。 いくら 水口さんでも 大事な商品には 手 出さねえべ>

アキ「いやいや いやいや!」

<水口さんだって 社会人である前に健康な男性だ。 そういった方面の欲望も あるだろう。 理性を失い 野獣と化して…>

アキ「いやいや いやいや! 水口さんに限って…。」

水口「うるさいよ ブツブツ言ってないで 早く寝て。」

アキ「すいません…。」

<ウニが1匹 ウニが2匹…>

<ウニが3匹 4匹 5匹 6匹…>

アキ「7匹…。 うわ~ 数え切れねえ! ヘヘヘッ。」

水口「天野 怒るよ。」

アキ「すいません…。 勉さんが1人 勉さんが2人 勉さんが3人が 勉さんが4人 勉さんが 5人 6人…。」

水口「だから やめろって!」

アキ「(いびき)」

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