作業場
ユイ「海女さんは?」
アキ「はい?」
ユイ「アキちゃんは 誰のために 潜ってたの? 私のため?」
アキ「いや。 いや おらのためだ。 自分のために潜るんだ。」
ユイ「じゃあ 自分のために 歌ったり踊ったりできない?」
アキ「どうかな?」
ユイ「私のためじゃなくて 自分のためにやってみなよ。 できる?」
アキ「いや どうかな。」
ユイ「やってみなよ。 私 見てるから。」
アキ「ユイちゃん。」
ユイ「冷めたんじゃくて 諦めた。 そのかわり ちゃんと見てるから やって駄目なら また帰ってきなよ。」
アキ「うん!」
ユイ「サインして。」
ユイ「あるんだ。 フフフ!」
アキ「へへ!」
ユイ「ありがとう。 大事にする。」
1階
水口「正直2人とも ブレークするのは無理だって 初めから思ってました。 で どっちかって言ったら ユイちゃんだろうって。」
夏「とうとう 本音が出たな水口。」
水口「でも 今回 改めて自分の中で アキちゃんが アキちゃんの存在が こう クローズアップされてる事に 気が付きました。 はい。 何だろう? 何か こう かわいいですよね。」
春子「気持ち悪いぞ 水口。」
水口「だから 東京帰ったら ちゃんと本気で あの 戦略練って 売り出そうと思ってます。」
夏「時間いいのか?」
水口「よくないです。 ああもう お土産も買いたいし。 あ お邪魔しました。」
夏「気を付けて。」
水口「あ…。 お邪魔しました。」
道中
ユイ「アキちゃん!」
アキ「何 聞こえないよ! ちょっと待って ユイちゃん!」
天野家
1階
アキ「夏ばっぱ!」
夏「あ?」
アキ「おら やっぱり東京さ行ぐ!」
夏「そうか せいぜい頑張れや。」
アキ「あれ? ママは。」
夏「え?」
2階
春子「あ~ 面倒くせえ!(舌打ち)」
北鉄
(発車のベル)
アキ「すいません すいません!」
<1月10日 天野アキは 再び東京さ向かいました>
回想
菅原「アキちゃん やっぱり行ってしまうのか!」
大吉「春ちゃんの事は おらさ 任せろ! 悪いようにはしねえ。 今度来る頃には…。」
磯野♬『俺は海の底』
大吉「うるせえ 南部ダイバー!」
磯野♬『南部のライダー』
吉田「『ライダー』つっちゃった! 南部ライダーか? このバカたれ!」
ユイ「これは アキちゃんに。 私が作ったの。」
アキ「ありがとう!」
回想終了