職場
「おはようございます。」
愛「おはようございます。」
堀川「遠藤さん どうしたの?」
愛「ちょっと花粉症 ひどくなっちゃって。」
堀川「大丈夫?」
愛「お見苦しくて すいません。」
堀川「ああ いや。」
愛「目玉焼き…。」
堀川「お土産で もらったんだよ。 変?」
愛「いえ もう… かわいいです。」
堀川「ありがとう。」
ハナに八つ当たりをしたことは 気にはなっていたんですけど でも もう 2度と会うこともない人ですし このまま知らんぷりしておこうって 思ったんです。
電話が鳴る
愛「はい 大都安心生命でございます。」
☏「あ~ 俺 お宅のほっとプラン25に入りたいんだけど 入れる?」
愛「では 担当の課の方に 回させて頂きますので。」
☏「俺はお前に聞いてんだよ。 入れるの? 入れないの?」
愛「申し訳ございません。 私は担当ではございませんので…。」
☏「おいおい 自分の会社の商品なのに 分かってないわけ?」
愛「えっ?」
☏「何で そんなやつが そこにいんの?」
愛「ですから…。」
☏「だから 何であんたみたいなのが そこ座って 偉そうな顔してんのって言っ…。」
通話を切る堀川
堀川「大丈夫?」
愛「はい。」
堀川「最近 よくかかってくるんだよね 変な電話。 うちに落ちた八つ当たりか何かかね。」
愛「何か そんな感じでしたね。」
堀川「まあ 気にすんな。」
愛「はい。」
ベースメント
再びライブハウスに訪れた愛
愛「チケット1枚 お願いします。」
「はい。」
「2500円。」
愛「あっ すいません。」
恐る恐る中に入る愛
推葉「この間は 新曲のいリリースがあったんで 在宅のファンも出てきてたんですが いつもは こんなもんですよ。」
椎葉「こないだ 叫んでた方ですよね?」
愛「あ… はい すいません。」
椎葉「それ 余計 目立つと思いますよ。」
愛「はい。」
椎葉「今日は おわびですか? 彼女に。」
愛「はい。」
椎葉「そうですか そうですか。いいと思いますよ。」
「サニサイ!」
「アップア~ップ!」
「からの!」
「アップア~ップ!」
椎葉「これが聞こえてくると 出てくるんですよ。」
椎葉「ハナちゃん いませんね。」
花梨「は~い 今日もあなたに目玉焼き! 皆様の小さな太陽になりたい。 私たち…。」
4人「サニーサイドアップです! よろしくお願いしま~す!」
花梨「お気づきだと思うんですけど 今日は ハナがお休みです。」
愛「あの こういうことって よくあるもんなんですか?」
椎葉「こういうこと?」
愛「無断欠勤とか。 ハナちゃんって あの… あの子ですよね。 私が言っちゃったから 来なくなっちゃったとかじゃない…。」