古山家
居間
吟「とは言ったものの 心配になっちゃってさ…。」
音「う~ん…。 ああ…。 いつの時代にもいるのね…。」
回想
音「これと!?」
音「花を持つ男。 あっ… この方ぐらいかしら。」
吟「あ~ そうね。 紹介してくれた方も 感じよかったわよ。」
音「ふ~ん。 本当は自分で見つけてほしいけど。」
吟「音みたいな劇的な恋愛って 世間には そんなにないの。 私は 智彦さんとお見合いで出会って 幸せだし。 可能性は広げといた方がいいでしょう?」
音「そうね…。」
玄関前
回想
アキラ「君さ… どうして イラついてるの? お肌に悪いよ。」
華「全く…。」
台所
ラジオ「♬~『イヨマンテの夜』」
華「ただいま。」
音「お帰りなさい。」
華「また この歌? ヒットしてるね~。」
音「歌い続けた久志さんの執念ね。 お夕飯は?」
華「食べてきた。」
音「鏡 見るなんて珍しいわね。 どうしたの?」
華「ううん 何でもない。『イヨマンテ』いい歌だね。 ほかとは違う。 お父さん さすがだね。」
音「そうね。 あっ…。(ラジオを切る音)あの… 華…。 お見合いって興味あるかしら?」