居間
夕食中
五郎「お代わり下さい。」
華「また? 五郎ちゃん 食べ過ぎ!」
裕一「ねっ。」
五郎「こんなうまい飯 久しぶりで。 あっ すいません。」
裕一「葉っぱでいいって言ってたのにね。」
音「裕一さん お弟子さんの分も しっかり稼いで下さいね。」
裕一「はい… はい。」
五郎「恐縮です。」
華「恐縮です。」
五郎「恐縮です。」
裕一「ハハハ…。」
梅「ごちそうさま。」
音「梅は残して行儀が悪い!」
五郎「僕がもらいます。」
音「恐縮です。」
華「恐縮です。」
(笑い声)
梅の部屋
梅は 2階の空いていた部屋に 住むことになりました。
梅「(小声で)よっしゃ。」
襖が開く
音「何 見とるの~?」
梅「別に。」
音「え~? 見せりんって~。 うん? フフッ。 あ~ やっぱり 言葉で聞くより実感湧くわ。 『文藝ノ友新人賞 関内 梅』。 すごい。」
梅「でも… 結ちゃんは これ 16歳で取っとる。」
音「年齢は関係ない。 同じ土俵に立ったってことでしょう?」
梅「結ちゃんは もう10冊も出しとるんよ。 私は まだ1冊。」
音「意識する?」
梅「幽霊のお父さん 会った?」
音「うん。」
梅「お父さん 言っとった。 負けを認めろって。 そこから始まるって。」
音「梅は認めたの?」
梅「う~ん… そうかな? 分からん。」
音「認めたんじゃない?今の梅は全然違う。 前の梅は もっと かたくなで 自分の殻が固くて どうしようもなかったけど 今は… ひび割れとるというか…。」
梅「もう いい いい…。」
音「薄くなっとるというか 柔らかく…。」
梅「いい いい… 自己分析は自分でやる!」
音「まっ ともかく頑張りん。」
梅「うん。」
こうして 梅の 東京での新生活が始まりました。
ようやく再開(^^♪