裕一「う う… えっ? あの梅ちゃんが久志と? どこで? いつ いつ? ど… どこ行ったの?」
音「いや だから 分からない 分からない。 帰ったら聞いてみる。」
玄関
梅「ただいま。」
音「あんた デートしとった?」
梅「うん。 久志さんに オムライス ごちそうになった。」
音「真剣なの?」
梅「やめてよ! 食事に誘われたから行っただけ。」
音「いつもそうなら言わんけど どうしたのかなと思ったから。」
梅「お姉ちゃんさ 歌手目指しとったでしょう?」
音「まだ諦めとらんけどね。」
梅「もし その夢が実現して そこが思い描いとった世界と違ったら どうする?」
音「何かあったの?」
回想
「容姿がいいことも 売りの1つなんですから。ハハハハ…。」
文子「この場所を譲るつもりないから。」
回想終了
梅「自分が世間知らずだと思った。 その知らん世界を知ることも 大切だと思って デートに行った。」
下駄が治ってることに気付く梅
音「五郎ちゃんが直してくれたの。」
鉄男のおでん屋
藤丸「忙しい 忙しいって 全然会ってくれないと思ったら あいつ… よりにもよって…。 裕一さんのせいですからね!」
裕一「何で僕なの?」
藤丸「妹さんに合せたりするから?」
裕一「いや それは違うよ…。」
鉄男「もし結婚したら 久志 義弟だな。」
裕一「やめろ もう!」
藤丸「うわ~!」
裕一「ちょちょ… えっ どこ行くの?」
鉄男「藤丸ちゃん?」
裕一「き… 気を付けてね。 もう…。」
鉄男「五郎は? 元気か?」
裕一「う~ん… なかなか曲書けなくて 悩んでるよ。 いいやつだからね なんとかしてあげたいんだけど。」
鉄男「まあ いいやつが才能あっとは 限んねえからな。」
古山家
梅の部屋
梅「あ~。 分かった… 書く 書く。」
鉛筆の芯が折れる