NHK
初田「戦争孤児の話か…。 今 国民は戦争を忘れたい。 ラジオには娯楽を求めてる。」
池田「えっ!?」
初田「それにCIEも認めないと思います。」
CIE 民間情報教育局は 敗戦国 日本の教育 メディア 宗教 芸術など 広範囲にわたる諸改革を指導・監督した GHQの部局の 一つでした。
池田「いやいや いやいや…。 あなた 闇市 行ったことありますか?」
初田「そりゃあ 何度も。」
池田「あの子たちのまなざしに 何かを感じますよね?」
初田「まあ それは…。」
池田「なら 分かってくれるはずだ! ああ… きっと このドラマは 彼らに希望を与えます! いや~ よかった…。 ねっ やりましょう。」
初田「わかりました。 あなたの文章はすばらしい。」
池田「自信あります!」
初田「才能もある。」
池田「承知してます!」
初田「そこで まず あなたの才能を 上に知ってもらうためにも 別のドラマ やりましょう。 ねっ? その上で これ 考えるって条件で どうです?」
池田「うそじゃないな?」
初田「NHKですよ。 うそは つきません。」
池田「ああ… NHKだもんね! よし 書いてくる!」
初田「お願いしま~す。」
初田「重森~。」
重森「はい。」
初田「これ しまっといて。」
重森「あの… あんな口約束して大丈夫ですか? うちらもCIEの言いなりなのに。」
初田「今の時代 先のことなんか誰にも分らんよ。」
重森「…」
占領下の日本では 配給制度が まひ状態にあり 特にに 復員兵が多く戻ってくる都心では 食糧や物資が圧倒的に不足していました。
そんな深刻な状況で生まれたのが 闇市でした。 軍の横流し品や地方の農産物を 違法に商売する人で あふれ返りました。