仕事部屋
布美枝「お父ちゃん ちょっこし ええ?」
茂「おう。」
布美枝「赤ちゃんの名前 決めて 届け 出さんといけんのですけど。」
茂「ああ。」
布美枝「入院しとって 遅くなったけん 明日にでも 出しに行かんと。」
茂「ええ話があるけん。 まあ 座れ。」
布美枝「何ですか?」
茂「テレビの『悪魔くん』なあ 評判がええので 春まで続けるそうだ。」
布美枝「ほんとですか? よかった!」
茂「子供の間で はやっとるらしいぞ。 『エロイム・エッサイム』が。 ん? どげした?」
布美枝「ほんとに よみがえったんですね 『悪魔くん』。 お父ちゃんの言ったとおりだなあ。」
茂「いや! 予想は 外れだ!」
布美枝「なしてですか?」
茂「俺は『『悪魔くん』は 七年目に よみがえる』と 書いたんだ。」
布美枝「あ…。」
茂「7年も かからんだったぞ。 4年 経たずに復活だ。」
布美枝「はい。 仕事の邪魔したら いけんね。 名前 お願いしますね。」
茂「もう決めてあるぞ。」
布美枝「え?」
茂「ほれ。 よしこだ。」
布美枝「喜ぶ 子で 喜子。」
茂「うん。 ええだろう?」
布美枝「はい! 喜子か…。」
<布美枝と茂が 久しぶりに ゆっくりと過ごした夜の事でした>