連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第154話「ありがとう」

客間

2人「は~! きれい!」

布美枝「どげかね?」

喜子「うん。 よく似合ってる。」

藍子「わ~ すてき! それ サンゴだね。」

布美枝「これは… おばばから もらったんだよ。 『紅のサンゴ玉は ご縁を 結んでくれる』って言っとった。」

回想

登志「紅のサンゴ玉は 良縁のお守りだ言うてな よいご縁が ありますように…。」

回想終了

布美枝「おばばも 自分のお母さんから 譲られたんだって。」

2人「ふ~ん。」

布美枝「いつか あんた達が お嫁に行く時に あげるね。」

藍子「でも 一つしかないよ。」

喜子「早い者勝ちって事?」

布美枝「一人には この かんざし。 もう一人には この着物 あげる。 これはね 安来のおばあちゃんが 夜なべして縫ってくれた お母ちゃんの嫁入り道具だわ。」

藍子「へ~え。」

布美枝「波のような模様が入っとるでしょ。」

喜子「うん。」

布美枝「これはね 青海波っていって…。」

回想

ミヤコ「青海波の波の模様には 日々の暮らしが 静かな海のように いつでも続く いう意味が あんだよ。」

回想終了

藍子「静かな海のようにか…。」

喜子「それにしては 荒海だったんだじゃないの?」

布美枝「う~ん…。」

(3人の笑い声)

茂「おい そろそろ行くぞ。」

布美枝「はい!」

茂「おっ… ええな…。」

喜子「うわ~ お父ちゃんが見とれてる!」

茂「だら! 早ことせえ。 置いてくぞ!」

藍子「てれてるよ。」

(3人の笑い声)

<着物も かんざしも よう似合っちょ~よ 布美枝。 さあ 行ってらっしゃい>

パーティー会場

光男「おひざの方 もういいですか?」

客1「本日は どうも ありがとうございます。」

茂「こちらこそ ありがとうございます。 戌井さ~ん!」

戌井「今日は お招き ありがとうございます。 水木さん 20周年おめでとうございます!」

茂「はい。」

早苗「布美枝さん おめでとう!」

布美枝「ありがとうございます。」

茂「あんたとのつきあいも もう 25周年になりますなあ。」

戌井「25年か…。 四半世紀ですね。」

(2人の笑い声)

早苗「四半世紀ですって お互い よくやってきたわよね。 漫画バカに つきあって。」

布美枝「ほんとです。」

茂「まず 飲んで食って下さい。 後で また ゆっくり話しましょう。」

戌井「はい。 では…。」

浦木「お~い ゲゲ。」

布美枝「あ 来たっ!」

浦木「お! 奥さん 今日は また見事なお召し物で。」

布美枝「はあ…。」

茂「イタチ! 何でお前…。」

浦木「おっと。 何で おるんだとは言わせんぞ。 今日は れっきとした招待客だ。」

茂「ああ そげだった。」

浦木「お前にも ようやく 親友の ありがたみが分かったとみえる。」

茂「ああ 分かった。 漫画と同じだ…。 いい人間が いい事するばかりでは 人生も つまらん。 中には お前のような奴も おらんとな。」

浦木「そうだろう そうだろう。」

茂「うん。」

浦木「ん? 今の 褒め言葉か?」

布美枝「ウフッ…!」

絹代「浦木さん!」

浦木「うわっ イカルだ…。」

絹代「今日は お祝いだけん あんたも しっかり食べていってごしなさい。」

浦木「はい はい。」

絹代「さあ! 奥へ行きましょう!」

浦木「いや!」

絹代「奥へ ほい!」

浦木「あの 僕…。 あ あ~!」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク