連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第7話「ご縁の糸」

居間

ミヤコ「配達 行くなら 早い方がええよ。 雨になるけん。」

布美枝「よく当たるもんね~ お母さんの リューマチ天気予報。 あ 配達の帰りに もぐさ 買ってく~けんね。」

ミヤコ「だんだん。」

<ミヤコは 持病のリューマチが 年とともに 悪くなり… 家事に 酒屋の手伝いに 布美枝は 我が家に欠かせない 存在に なっていました>

道中

布美枝♬『埴生の宿も わが宿』

(ベル)

自転車の人「ええ声しちょ~ね!」

布美枝「…。」

<大人になっても 内気な性格は 変わっていませんでした>

安来洋裁学園

チヨ子「えっ 結婚するかね?!」

松代「し~っ チヨちゃん 声が大きいわ。」

チヨ子「まっちゃん それ 本当かね?」

布美枝「いつ決まったの?」

松代「先週。」

チヨ子「相手 どげな人?」

節子「何しちょ~人?」

チヨ子「男前?」

松代「そげに いっぺんに聞かれても 答えられん。 金属会社に 努めとる人でな 年は3つ上。 顔は ちょっこし 鶴田浩二に似ちょ。」

布美枝「鶴田浩二かあ…。」

節子「3つ違いは理想的だが。」

チヨ子「ええなあ うらやましい!」

桜井真知子「何が うらやましいかね? 野村さん 口と手を 一緒に動かすのは まだ 無理でないかね?

真知子「こっちは よう出来ちょ~よ!」

布美枝「だんだん。」

<終戦後 日本人の服装は 着物から 洋服に猛スピードで変わりました。 洋裁熱が高まり 布美枝も 女学校時代の友達達と一緒に 安来の洋裁学校に通っています>

チヨ子「結婚相手 この前『お見合いした』 言っちょった人かね?」

松代「うん。 遠縁のおばさんの勧めでな。」

節子「うちにも ええ話 持ってきてくれんかなあ。」

チヨ子「節ちゃんは いっぺん お見合いしちょ~が。 次は まだ一度も経験のない 私とフミちゃんの番だが。 なあ フミちゃん。」

布美枝「私は まだ先で ええわ。」

節子「え~っ! 何でだね?」

チヨ子「フミちゃん おくて だけん。」

布美枝「そげじゃなくて。 うちには小さい妹が おるし 酒屋も人手が いるし 私が おらんと…。」

節子「そげな事 言っちょったら すぐ おばさんになるよ~!」

松代「婚期を逃して 売れ残~よ!」

チヨ子「いかず後家だわ!」

布美枝「もう! 嫌な事 言わんで! 本当になったら困わ!」

真知子「飯田さん!」

布美枝「はいっ!」

真知子「お話が あるけん 授業が終わった後 教室に 残っとってちょうだい。 ええわね。」

布美枝「はい…。 何で 私だけ 叱られるの?」

布美枝「助手見習いですか? 洋裁の?」

真知子「今度 今津町(いまづちょう)と飯島町(はしまちょう)に教室を開くんだわ。 入学希望者が多くて 先生の数が足らんが。」

布美枝「でも 何で 私に…。」

真知子「飯田さんは 仕事が 丁寧で きちっとしとるけん 向いとると思うのよ。」

布美枝「でも 人に教えるような事 できるでしょうか…。 私 人前に出るの 苦手で。」

真知子「最初は 道具 揃えたりうまく できん人を手伝うだけでええがね。 それなら できるでしょ?」

布美枝「そげですねえ…。」

真知子「考えてみてくれる? 親御さんにも 相談してみて。 ええ返事 待っとるけん よろしくね!」

布美枝「はい!」

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