水木家
居間
布美枝「お父ちゃん 遅いなあ。 今日は もう… ごちそう 食べてくるのかな。 うまく 挨拶できたかなあ…。」
(戸の開く音)
茂「帰ったぞ。」
布美枝「あっ。」
茂「あ~ 腹 減った…。 おっ うまそうだ!」
布美枝「授賞式で ごちそう 出んかったんですか?」
茂「ああ ようけ 人が寄ってきて ああだこうだ 聞くもんだけん。 何も 食えんだった。」
布美枝「はあ~ こげに遅い時間まで?」
茂「バーを連れまわされたが あげなとこは つまらんな。 食いもんがない。 おお 太った ギョーザだ! 相変わらず 緑色だな うん うまい! これ食ったら 仕事するけん。 締め切りが近いからな。」
布美枝「はい。」
仕事部屋
茂「ここからが スタートだ…。」
居間
回想
茂「やめるか 漫画!」
茂「出口がないんだ。 真っ暗~い 迷路の中を走っとるようだった。」
茂「我々の生活が 貴様らに分かるか!」
回想終了
布美枝「お父ちゃん…。 おめでとう!」