連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第99話「プロダクション旗揚げ」

玄関前

浦木「ゲゲの奴 また 俺に 隠し事を。」

居間

浦木「お前という奴は なぜ まず 親友の俺に 相談せんのだ! いいか もうけるコツは まず 目先の金をつかむ事にある。 明日の1万より 今日の1,000円だ! 実現するかどうか分からん テレビなんか やめて 映画の話を取れ!」

茂「汚いなあ。 つば飛ばして しゃべるなよ!」

布美枝「浦木さん 落ち着いて下さい。」

浦木「奥さんは 引っ込んどいて下さい!」

茂「お前の方こそ 引っ込んどれ!」

浦木「言っておくがな 『墓場の鬼太郎』が テレビ番組になる事は 100パーセント ないぞ! そもそも テレビというのはだな 明るい未来を見せて 国民を いい気持ちにさせるために あるんだ。」

浦木「お前の漫画のように 不気味で 暗くて 『人生 行き着く先は 棺おけよ』 みたいな話 誰が喜ぶんだ?」

茂「『人生 最後は 棺おけ』。 これが 真実じゃないか。 なあ?」

布美枝「ええ。」

浦木「バカ! 真実を見せられて 喜ぶ奴が どこにおる。 映画の1本にでもなりゃ 御の字じゃないか。 せっかく 俺も 一枚かんで ひともうけしようと思っとるのに。」

茂「また それか。」

浦木「大体 奥さんも 甘い!」

布美枝「え?」

浦木「この男は しっかり かじ取りせんと 目の前のお宝を つかみ損ねる奴ですぞ。 奥さんまで ぼんやりしていて どうするんです!」

布美枝「気持ち悪い…。」

浦木「え?」

布美枝「あっ…。」

茂「おい! 大丈夫か?」

浦木「気持ち悪い… 俺が? この顔の どこが気持ち悪いんだ! え?!」

洗面所

茂「何か 悪いもんでも食ったか?」

布美枝「明日… 病院に行ってみます。」

茂「病院? そげに悪いのか?」

布美枝「もしかしたら… できとるかもしれません。」

茂「『できとる』って…。 えっ! 赤ん坊か?」

布美枝「はい。」

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