連続テレビ小説「花子とアン」第118回「海にかかる虹」【第20週】

村岡家

書斎

吉平「はな… 大丈夫け?」

花子「うん…。」

居間

(セミの声)

<翌日 蓮子は 再び 花子のもとを訪れました。>

蓮子「はなちゃん…。 こんな事しかできなくて ごめんなさい…。」

花子「蓮様…。 蓮様…。 ありがとう…。」

蓮子『あすよりの 淋しき胸を 思ひやる 心に悲し 夜の雨の音』。 『母と子が 並びし床の 空しきを 思いやるなり われも人の親』。              『われにさへ けさは冷たき 秋の風 子をうしなひし 君がところ』。

書斎

<蓮子から贈られた歌の数々が 花子を仕事に向かわせました。>

仏間

吉太郎「はな どうしてますか?」

英治「書斎に籠もって 仕事をしています。」

吉太郎「仕事?」

書斎

吉太郎「はな…。」

花子「あっ… 兄やん 来てただけ。」

吉太郎「もう 仕事なんしてるだか…。」

花子「翻訳の締め切り 過ぎちまって 急がんきゃ。」

吉太郎「歩が死んだばっかだに よく 仕事なんできるじゃんけ! これ 持ってくぞ。」

(時計の音)

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