花子「英治さん。 私 もっと忙しくなってもいい?」
英治「えっ?」
花子「これから すてきな物語を もっともっとたくさん 子どもたちに届けたいの。 歩にしてやれなかった事を 日本中の子どもたちに してあげたいの。」
英治「もちろん。 大賛成だよ。」
蓮子「はなちゃん…。」
花子「歩…。 ありがとう…。」
村岡家
書斎
<花子は 書き始めました。 歩に話してやったお話を 思い出しながら。>
花子『夕立のあった場所一帯に 美しい美しい虹が 雲のための凱旋門のように アーチを作り 天にあるだけの輝いた光線が 虹のアーチに色をつけました。 自分の命を消してまでも 人間のために尽くした 大きな雲の愛の心が 別れの言葉として残した挨拶は その虹だったのです』。
<ごきげんよう。 さようなら。>