連続テレビ小説「花子とアン」第156回(最終回)「曲り角の先に」【最終週】

会場

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花子「あ… ほ… 本日は こんなに大勢の皆さまに 『赤毛のアン』の出版を 祝って頂き こんなに幸せな事はありません。 私は 本の力を信じています。 一冊の本が心の支えとなって 自分を絶えず励まし 勇気づけてくれるのです。 私にとって 『ANNE of GREEN GABLES』は その一冊でした。」

花子「主人公を取り巻いている世界は 私が修和女学校の寄宿舎で 過ごした日々と あまりにも似ていました。 厳しいけれど 深い愛情を持つマリラは まるで 校長のブラックバーン先生のようでした。 腹心の友 ダイアナは 私が寄宿舎で出会った 2人の大切な親友です。 彼女たちは 生涯を通じて 私の腹心の友となってくれました。」

醍醐「2人? 私も…。」

花子「この本との出会いは 運命のように思いました。 13年前 私は ミス スコットと約束しました。 『平和が訪れた時 必ず この本を翻訳して 日本の多くの人に 読んでもらいます』と。 けれど 日本は 大きな曲がり角を曲がり 戦争は 激しくなる一方でした。 どんなに不安で暗い夜でも 必ず明けて 朝がやって来ます。」

花子「そして 曲がり角の先には きっと 一番いいものが待っている。 それは 物語の中で アンが教えてくれた事でした。 私の今までの人生を 振り返っても いくつもの曲がり角を 曲がってきました。 関東大震災 愛する息子の死 戦争…。」

花子「思いがけないところで 曲がり角を曲がり 見通しのきかない細い道を 歩く事になったとしても そこにも 優しい心 幸福 友情などの 美しい花が咲いていると 今は 強く信じています。 アンのように 勇気を出して歩いていけば 曲がり角の先には きっと… きっと 美しい景色が待っています。 日本中に アンの腹心の友ができますように。」

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階段

小泉「村岡先生!」

英治「花子さん!」

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