連続テレビ小説「花子とアン」第26回「波乱の大文学会」【第5週】

醍醐「ちょっと… どういう おつもりですか? 自分から 主役をやりたいと おっしゃって そういう態度は ないんじゃないですか?」

はな「醍醐さん。」

畠山「少し休憩致しましょう。」

竹沢「醍醐さんが腹を立てるのも 無理ないわ。」

梅田「何でしょう あの態度。」

醍醐「私 あの方の相手役なんか できません!」

畠山「醍醐さん 落ち着いて。」

醍醐「葉山様がロミオをやるなら 私 降ろさせて頂くわ!」

蓮子「どうぞ。」

はな「蓮子さん!」

醍醐「ひどい…。」

はな「醍醐さん…。」

茂木「今度は どうしたんですか?」

畠山「すみません 役の事で もめてしまって…。」

ブラックバーン『報告しなさい』

醍醐「配役を変えたいんです。」

(通訳する はな)

醍醐「葉山様がロミオのままだと 私 ジュリエットをやりたくありません!」

(通訳する はな)

ブラックバーン『では、あなたはロミオをやりなさい』

醍醐「私が ロミオ?」

ブラックバーン『ロミオが嫌なら降りなさい』

はな「『嫌なら降りなさい』と おっしゃっています。」

醍醐「降りません。 葉山様のせいで みんなと お芝居できなくなる なんて やっぱり嫌です!」

(通訳する はな)

ブラックバーン『あなたは?』

はな「『蓮子さんは どうしますか?』」

蓮子「私も降りません。 必ず 舞台に立ちます。」

(通訳する はな)

茂木「困りましたね。 どうしましょう?」

ブラックバーン『では、蓮子がジュリエットをやりなさい』

はな「『では 蓮子さんが ジュリエットをやりなさい』と。」

(どよめき)

ブラックバーン『そして真面目に稽古しなさい』

はな「『そして 真面目に稽古をしなさい』。」

ブラックバーン『わかりましたね』

校庭

醍醐「どうして こんな事に なっちゃったのかしら。 あの人がジュリエットで 私がロミオなんて…。 本科最後の大文学会だから すてきなドレスを着て 舞台に立ちたかったのに…。 葉山様は みんなの神経を逆なでして 失敗させたいだけじゃ ないかしら…。」

はな「私も あの人が何を考えているか 分からない。 けど ブラックバーン校長のご判断は 間違ってないと思うの。」

醍醐「どうして?」

はな「醍醐さんは 背が高いから きっと ロミオ役 すてきよ。 私 醍醐さんのロミオ 見てみたい。」

醍醐「はなさん 本当?」

はな「うん! 絶対 似合うと思う。」

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