もも「お姉やん 帰ってくるだけ!」
ふじ「ほうだとう。」
リン「友と?」
周造「友って誰でえ。」
ふじ「さあ?」
リン「まさか 男け?」
周造「まさか。」
リン「分からんじゃんけ! はなちゃんだって お年頃ずら。」
周造「そうさな…。」
ふじ「まさか。 きっと 女学校の友達ずら。 あ… あそこは お嬢様しか いねえじゃん。」
吉太郎「お嬢様が ここに泊まるだけ?」
周造「お嬢様に なにょう召し上がって頂くだ?」
ふじ「あ~!」
一同「大変だ!」
汽車
蓮子「好き合って結ばれた お父様とお母様にも お会いできるのね。」
はな「あ… 父は また旅立ってしまったんです。 おかあと おじぃやんと 兄やんと妹が待ってます。」
蓮子「そう。 にぎやかで楽しそうね。」
<こうして 2人は 甲府に向かいました。 蓮子は 胸の内に 大きな秘密を抱えたまま。>
はな「大変! 蓮様 トンネルですわ。」
蓮子「はなちゃん どうしましょう? 閉まらないわ。」
はな「大変! 大変! すすだらけになってしまいますわ。」
蓮子「えっ?」
はな「あれ?」
(汽笛)
はな「これ…。」
はな「アハハハ!」
(2人の笑い声)
<ごきげんよう。 さようなら。>