尋常小学校
教務室
緑川「ふんじゃあ 木場先生 よろしく頼むじゃん。」
朝市「はい。」
はな「このままでいい訳ねえ。 ねえ 朝市。」
朝市「どうしたで? ほんな顔して。」
はな「後で 教会の本の部屋に来て。 待ってる。」
安東家
庭
もも「お姉やん お帰り。」
はな「もも。 行こう。」
もも「どこに?」
はな「朝市が本の部屋で待ってる。」
もも「てっ!」
はな「ももは 朝市の事が好きなんだよね。」
もも「やだなあ! お姉やんまで なにょう言ってるでえ。」
はな「縁談の話受ける前に 朝市に ももの気持ち こぴっと伝えた方がいいと思うの。」
もも「ふんだけんど…。」
はな「気持ちを伝えないまま ほかの人と結婚するなんて 絶対駄目だよ。 きっと後悔する。 ももの気持ちが本物なら 勇気出して。 心に思ってる事を伝えないのは 思ってない事と同じ事だよ。」
もも「お姉やん…。」
はな「行こう。」
もも「分かった。」
教会
図書室
はな「お姉やん まだ仕事があるから 学校に戻るけんど…。」
もも「おら 勇気出して 気持ち ぶつけてくる。」
はな「こぴっと頑張れし。」
もも「朝市さん。」
朝市「あれ? ももちゃん。 どうしたでえ?」
もも「あ… お姉やんが来ると思った?」
朝市「うん… まあ。」
もも「朝市さん。」
朝市「あ… 聞いたさ。 ももちゃん 縁談決めただって?」
もも「あ… うん。 あのね 朝市さん。 おら…。 朝市さんが… 好きだ。」
朝市「ふんだけんど… ももちゃん 北海道にお嫁に行くって…。」