サザンアイランド
ロビー
誠「それで わざと同意書にサインしてへんの 愛ちゃん?」
純「うん。」
誠「ウソ どないするん 純さん?」
純「大丈夫 イヤって言っても引きづってでも手術室連れていくから。 だから みんなも心配しないで仕事続けて。」
剛「誠ちゃん 元気出しなよ そんな顔してたらさ 愛君も浮かばれないよ。」
誠「あんたな 浮かばれへんって言葉の使い方 どうな? 今?」
剛「あ ごめん。 そうじゃなくて なんて言えばいいんだろ… えと… このホテルはさ 愛君の愛がいっぱい詰まってるホテルなんだしさ みんなで頑張ってオープンすれば愛君も本望なんじゃないかな? あ… ごめん。 これも使い方間違ってるよね。 なんだろう…。」
誠「べつにええで 無理して励まそうとせんでも。」
剛「そんなことないって誠ちゃん。 なんか俺に出来ることあったらさ なんでも言ってよ。」
誠「じゃあ ずっとウチのそばにおって。」
剛「え?」
誠「死ぬまで ずっとそばにおって…。」
剛「あ… それは なんていうか えっと…。」
誠「あの… 冗談や。 つよきちは これからアーティストとして世界に羽ばたくんやし ウチなんか相手にしてたら あかんしな。 うん。」
剛「え?」
あゆみ「好きなら好きって言えば?」
羽純「え? いや… なに言ってるんですか? そんな…」
あゆみ「そんな わかりやすく 動揺しないの。」
羽純「いや あゆみさん 違う。」
あゆみ「純ちゃん。」
純「はい。」
あゆみ「私 羽純ちゃんと 諸々各所にチラシ配ってくる。」
純「ああ お願いします。 行ってらっしゃい よろしくね。」
マリヤ「ねえ 純ちゃん 純ちゃん。」
純「うん?」
マリヤ「ちょっと来て。」
純「うん?」
マリヤ「これ食べてみて。 愛君のレシピ通り作ってみたの。」
純「おお! いただきます。 うん おいしいよ。」
マリヤ「でしょう?」
純「おいしい。」
マリヤ「やっぱり 愛君 すごいよ。 ほかの料理も とってもわかりやすく書いてくれててさ。」
病院
愛の病室
純「お姉ちゃんが作った豚まん 食べてみて どう?」
愛「味はいいです。」
純「うん。」
愛「色が混ざっちゃってますね。 水の配分を間違えると こうなるのと あと 混ぜる時に手早くやらないと 色が混じっちゃうんですね。 そう伝えといてもらえますか?」
純「厳しいね愛君のダメだし。 あ それとね チラシも出来たんだよ。」
愛「へえ。」
純「あゆみさんと羽純ちゃんが 色々なところ行くの頑張ってくれてるんだけど はい。」
純「あとは オープンまでに 予約が入ってくれたら いいんだけど。」
愛「大丈夫です お客さんいっぱい来ます。」
純「そうだね。 あともう1つ。」
愛「なんですか? みんなからのメッセージ。」