自宅
純「もしもし?」
愛「はい」
純「愛と書いて『いとし』と読む 待田愛くんですか? あの 狩野純です」
愛「なんで この番号?」
純「妹さんに 聞いたの(通話が切れる)ねえ あの… 切り…」
考えたら 男運 悪いんだよな 昔から 小学校の頃から 男の子と遊ぶほうが 好きだったから 結構 言い寄られたけど
「男みたい だよね」
「純ちゃん 怖い」
「結構 重いんだよね」
「友達の方が 良い」
とか 言われ 高校 大学で 1人づつ 付き合ったけど フラれたときのセリフが いつも 一緒で
「彼女は 俺が居なきゃダメなんだ」
「君は 1人でも 生きていけるから」
悪かったな 所詮 人間は 1人で生まれて 1人で死んでいくんじゃ!
純「あ?」
相変わらず アホづらしやがって 借りた金のことは ひと言も無しかい!
携帯の着信
純「あ! えぇ… もしもし」
晴海「純 明日 お願いね」
純「え? 何の 話し?」
晴海「何言ってるの? 那覇行のチケット 届いたでしょ?」
純「え?」
回想
晴海「相手の人が 絶対産むって 言ってるみたいなの あんたから 相手の人に 話してくれないね」
晴海「じゃあ 飛行機にチケット 取っておくさね」
回想終了
こういう時は フットワーク軽いんだから お母ちゃん
純「ねえ 行くなんて 言ってないでしょう 私 それに 用事 あるし」
回想
純「明日仕事休みなんで もし 良かったら ケーキ買って来ましょうか」
純「プレゼントもいいのあったら 買ってきます って」
水野「じゃあ 頼んで いい?」
回想終了
純「外国のお客さんと 大事な用事があるの いや 大事な 約束があるの」
晴海「そんな 冷たいこと 言わないでしよ 正のことが 心配じゃないの? 私も行くから 明日 那覇の空港で 待ち合わせしよ じゃあね」
はあ お母ちゃんのおかげで 全然 眠れない ああ ストーカーか 私は
ああ やめた やめた あんな 男 アホ兄貴のことも 知らない 那覇なんか 行かない はい おやすみなさい
夢
晴海「純 明日 お願いね 私も那覇に行く 空港で 待ち合わせしよう」
水野「明日 頼むね お客様のためにも 行列が出来る店のケーキ 絶対 ゲットしてね」
晴海「ちょっと 邪魔しないでください」
ちょっと 何やってるのよ二人とも
これは夢だ 完全に夢だ ほら ほら 目覚ましが鳴ってる
夢終わり