客室
(ノック)
誠「パパ 今日はとりあえず帰るって。」
多恵子「どうせ 逃げたんでしょ?」
誠「ママと話したいって人がおるんやけど。」
蘭「本当にありがとうございました。」
多恵子「別にいいわよ もう。」
蘭「もう この傷隠すのやめます 私。 この子のためにも もっと強くならないといけないから。」
夢
多恵子「愛 眠れないの?」
愛「うん。」
多恵子「しょうがないわね。」
多恵子「愛 純 2人ともママを置いて行かないで。」
目を覚ます多恵子
多恵子「眠れないの?」
頷く士郎
多恵子「僕の心と体は永遠にあなたのものです こうして2人は いつまでも 仲良く暮らしましたとさ。」
純「そうやって 愛君にも 読んでたんですね。」
多恵子「何やってんの あんた?」
純「おかゆ 持ってきました。 あの 私に出来ることがあったら なんでも言って下さい。」
多恵子「じゃあ あの頃に戻してくれる? 私達家族。」
純「え?」
多恵子「あなたの辞書に無理って言葉は無いんでしょ?」
純「すみません。 それは 無理です。 っていうか それが出来るのは お義母さんだけです。 あの頃には戻れなくても あの頃のような 幸せな家族は まだ作れるんじゃないですか? お義母さんなら。 愛は ちゃんと伝えないと何も始まらないよ。 と おじぃが言っていた気がします。」
多恵子「もう一つ 布団敷いてくれる? もう一晩寝て行くから。 それから。」
純「はい?」
多恵子「明日 ウチの人に迎えにくるよう伝えて。」
純「わかりました。」