連続テレビ小説「カーネーション」第11回「運命を開く」【第2週】

糸子「よっしゃ! 行こ!」

勘助「うわ! 行こか!」

糸子「どこ行くねん! 待ってよ。」

善作「しゃあないなあ 神戸 連れてったら! 支度せい。」

糸子「へ?」

善作「じいさん孝行や。」

糸子「うち 今から海…。」

善作「口答えすな! はよ着替えてこい。」

電車

<お父ちゃんと2人で 出かけんのなんか 久しぶりです 寝てんかな… それか 寝たふりかな。 さすがに今は パッチの話 せん方が ええんやろな>

松坂家

玄関

糸子「こんにちは~!」

貞子「は~い! あれまあ 糸子! …と 善作さん? ど どないしたん?」

清三郎「何 糸子か? よっ! ハハハ! お! 何や びっくりするやないか! お父ちゃんと来たんか?」

糸子「そやねん。 おじいちゃんらの顔 見に来たん。」

清三郎「そうか! ありがとうな さあ 上がり 上がり! 善作君も久しぶりやないか?」

善作「いえいえ。 えらい ご無沙汰しております。 あの これ…。」

清三郎「え?」

善作「誠に つまらんもんなんですが。」

清三郎「こんなもん いらんがな! はよ 上がり あがり!」

貞子「はよ! おやつ 何 食べる~?」

糸子「何 ある~!」

リビング

糸子「う~ん おいしいな! これ 何ちゅうん?」

貞子「バウムクーヘンや。」

糸子「もうないん?」

清三郎「あ~ あるある。」

貞子「持ってきたろ。」

糸子「ええよ おばあちゃん。 うち取ってくる。」

貞子「分かるか?」

清三郎「ああ 糸子。」

糸子「ん?」

清三郎「すまんけどな ついでに勇らにも 持ってったってくれるか? おじいちゃんな お父ちゃんと ちょっと お話あるから。」

糸子「うん。」

清三郎「うん。」

清三郎「それで…。 一体 何の用や?」

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