直子の店
源太「こんちは~。」
直子「源太!」
小沢「源太!」
吉村「お帰り!」
直子「やっと帰ってきた。」
小沢「この野郎。」
源太「直子らしい店だなあ~。」
吉村「だろう?」
源太「うん すごく面白い。 パリでも 絶対 通用するよ。」
直子「当ったり前や。 まあ 見ててみ。 そのうち 進出するよって。 シャンゼリゼにでも 店 出すさかい レセプション 呼んじゃるわ。」
源太「おう 行ぐ行ぐ。 絶対 行ぐ!」
小沢「いつまで 日本に おるんだっけ?」
源太「あ… 今週いっぱい。」
聡子「ただいま~。」
直子「あ~ お帰り。」
源太「聡ちゃん?!」
聡子「源ちゃん?! いや~ 久しぶりやな。」
源太「えっ 今 手伝ってるの?」
聡子「うん。」
直子「せやねん。 お母ちゃんと交代でな うちの店 手伝うてくれてな。」
源太「へえ~ 聡ちゃんまで この道 進んだんだなあ。」
直子「ふん。 まあ 最初は 頼んなかったけどなあ このごろは だいぶ よう できるようになってんで。」
源太「パリで修業したがったら いつでも うちの店で雇うよ。」
聡子「はあ~ おおきに!」
吉村「パリじゃなくて 渋谷で 修業したかったら 俺の店ね。」
<聡子が ようやっと モノになってきた ちゅうんは ほんまの事らしくて>
小原家
居間
松田「聡ちゃん ひょっとしたら 婿 取らんでも なんとかなるんと ちゃいますやろか。」
糸子「ほんまけ?」
松田「ああ。 このごろ だいぶ しっかりしてきましたわ。」
昌子「あっ うちも思います。」
松田「覚えるのも 早い事ないねんけど 一旦 覚えたら きちんと やってくれるしなあ。」
昌子「優ちゃんの店 直ちゃんの店ちゅうて あっちこっち 手伝いにも 行かされてるやないですか。 あれで だいぶ鍛えられてきたんと ちゃいますか。」
糸子「ふ~ん…。」
松田「うちらが 周りで助けながらやったら なんとか 店主も務まるかもしれませんわ。」
昌子「大丈夫ですよ。」
糸子「ほんま?」
昌子「うん。」
糸子「ほう! ふ~ん。」
オハラ洋装店
聡子「ただいま~!」
3人「お帰り~!」
<いっぺん 出ばな くじかれてるよって うちも もう引き際を決めたるやら どうやら ちゅうんは どうでもようなりました>