小原家
寝室
(カラスの鳴き声)
オハラ洋装店
「もう この年にして 恥ずかしい話ですわ~!」
孝枝「ええやないですか! 年なんか 関係ありませんよ! すてきですわ 人生初のクリスマスデートやて。」
糸子「ええなあ フミちゃん 頑張りや。 天国のお母ちゃんかて きっと 応援してるわ。」
孝枝「ほんまに 幸せになって下さいね。」
玄関前
孝枝「ほな 先生 失礼します。」
糸子「お疲れさん。」
浩二「ほな 失礼します。」
糸子「お疲れさん また明日。」
リビング
糸子「せやけど ほんま 里香のアホ どこ行ったんや。 はれ 帰って来た。」
里香「ただいま。」
糸子「あんた どこ行ってたんや? 黙って おらんようになったら 心配するやろ?」
里香「うん。」
糸子「何や?」
里香「クリスマスケーキ。」
糸子「へえ 買うて来てくれたんけ?」
里香「うん。」
糸子「はれ まあ ほうけ。 へえ~ エヘヘ! へえ? 何や? あんたのんは。」
里香「私は もう食べてきたから。」
糸子「食べてきた? どこで。」
糸子「里香が うちに クリスマスケーキ 買うてきてくれてんで。 ありがたいこっちゃでなあ。 ほな よばれよか。」