連続テレビ小説「カーネーション」第143回「奇跡」【第25週】

玄関前

記者「どうも ありがとうございました。」

孝枝「こちらこそ。」

糸子「気付けて。 おおきに。」

オハラ洋装店

糸子「分かったか? 奈津の住所。」

浩二「あ それが…。 すいません!『教えられへん』言われてしまいまして。」

糸子「はあ? 何?!」

浩二「はあ…。『個人情報やさかい あかん』言うて。」

糸子「んも~! 何でや?!」

浩二「すんません。」

糸子「あんた また ちっこい声で ボソボソ聞いたんやろ?!」

篠山「いや そら 声ちっさいんは 関係ないですよ。 今 個人情報ちゅうんは そない簡単に 他人に 教えられへんもんなんです。 なんぼ ドス 利かせたかて 一緒です。 ねえ。」

糸子「う~ん! うんう~ん うん!」

病院

受付

糸子「いや~ うれしいわ やっぱし。 頼んでみるもんやな。」

龍村「お安い御用ですて。 他でもない 糸子先生の頼みとくれば。」

3人「さいなら~ 院長先生!」

龍村「お大事に。」

「キャハハハハハ…。」

龍村「気ぃ付けて!」

「あの~ すんません…。」

龍村「うん?」

「桜井奈津さんの 連絡先なんですけど やっぱし お教えできません。」

龍村「え?」

糸子「何で?」

相川「当たり前です!」

糸子「え?」

相川「病院が 患者さんの個人情報を 漏らす訳にはいきますかいな!」

糸子「いや けど うちは あの子の古い友達で 様子が心配やよって 知りたいだけで…。」

相川「いかなる理由があろうと お断りします!」

糸子「何でや?! 教えてくれても ええやろ ケチ!」

相川「何とでも言うて下さい! あかんもんは あきません!」

糸子「ううう~ん…!」

龍村「怖~!」

<何や 個人情報て。 たかが奈津の住所が こむずかしいもんになりよって。 は~ 世の中 何でも えらい こむずかしなって さっぱり分からん>

<あの靴下は 何をどないしたんや?>

<この子の服は 一体 何て言うてんや? はあ~ さっぱり分からん…>

看護婦「小原さ~ん!」

糸子「は~い。 あんなあ あんた。 女の子が そない おなか冷やした あかんで。」

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